大学受験|地学


伊藤の地学解法のコツ 地球の外部編



●はじめに――地学を学ぶみなさんへ

 地学は、私たちの生活と人生の土台となっている地球について詳しく知ろうとする学問である。地は地球、学は科学、地学は地球科学である。
 何ごとも土台がしっかりしていなければ、砂上の楼閣となってしまうわけだから、地学の知識は、私たちにとって何よりも大切なものであると言える。
 しかし、残念ながら、大学入試において地学を選択する受験生は極端に少ないばかりか、高校3年間の授業において、地学をまったく履修することなく卒業してしまう生徒が多いというのが現状である。
 一方、近年、地球環境をとり巻く問題は、年を追ってその深刻さを増し、21世紀を生きる世界の国々にとって最も重要な、また最も喫緊の課題となっている。
 すなわち、地球温暖化による異常気象、地震や火山による大災害、エネルギーの枯渇など、私たち人類全体が総力をあげて対処しなければならない問題となっているのである。
 確実にそういう運命に向かっているにもかかわらず、次代の日本を担う高校生のみなさんが、この地球がかかえている問題に対して、ほとんど何も学ばずじまいで大人になっていくことは、たいへん恐ろしいことだと私は思う。
 この本を手にしたみなさんは、志望する大学に入学するために必要に迫られて地学を選んだ人が多いかもしれない。しかし、地球に対する知識をきちんともって、これからの国家的・国際的な問題を判断していける人が極めて少ないことを考え合わせると、単に個人の志望大学突破という次元をはるかに超越して、みなさんが本書を通して獲得する知識は稀少価値が大きいだけに、人類全体にとって重要なことだと私は予感するのである。
 とはいえ、日々の天気といったごく身近なことから、宇宙のはじまりといったロマンに満ちた壮大なことまで、地学が扱う内容は実に興味深い。ぜひ楽しんで学習を進めてもらいたい。

伊藤太一

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