大学受験|英語
改訂版 完結編・英文法をもう一度最初から

はじめに
先ほど出版された本書の姉妹編『新英語をもう一度最初から』は、幸いにも多くの読者に恵まれて、5年ほどの間に50回を越す増刷をくりかえしてきた。小著を副教材として採用していただいている公立・私立の高校や塾も増えている様子である。
ところで、私の衛星中継テレビ講座の受講者や、通常授業の教え子達の中から、今度は高学年向きの英文法を「もう一度最初から」徹底的にもみほぐしてほしいという声が、もう無視できないほどに高まってきた。そのような要望にこたえて編みあげたのが本書である。
姉妹編では基礎固めに重点を置いたが、この本には最近出題された入試問題を随所に紹介して、もっぱら大学入試に対応する力、正解に迫る応用力の強化に焦点をしぼった。一通り読みおえたら、再度“問題”に挑戦して、自分の実力を確認できる仕組みを活用してほしい。
前の本でものべたが、たとえば「過去分詞」とか「主格」などといったできそこないの日本語は、元来わかりやすいはずの英文法の学習をゆがめている。単に「昔から、そんなふうに教えられている」というだけの理由で、無批判に持ち込まれてきた意味不明の日本語による英文法教育の問題点は、だれかが口火を切って排除しなければなるまい。
同時に、主格補語とか間接目的語などという変な文法用語にはなるべく頼らないで、必要最小限の用語だけで、だれもが英文法に親しめるようにしたい。あたりまえのことをあたりまえのことばで語りたい。これが本書にこめた私の願いだ。
執筆にあたって、特に、私が自分に求めたのは、表現の上の“抑制”である。これでもか、これでもかといった挑発的な物言いや、場当りの面白味だけに終始した貧しく過剰な表現が、肝心の「本当に伝えたいこと」をうすめてしまう、そういった多くの事例を思いだすからである。
著者