高校受験
レベル別シリーズ 出口の国語レベル別問題集 0 理論編

はじめに
「出口の現代文」シリーズは、これまで多くの大学受験生に圧倒的支持を受けていた超ベストセラーの参考書(問題集)です。今まであいまいでつかみ所のないとされていた現代文を、論理の教科と位置づけて、コペルニクス的転換を図りました。このシリーズにより多くの受験生の頭脳に革命が起こり、備差値が二十、三十も上がるといった奇跡が全国至る所でみられたのです。
一方、高校受験界を見渡すと、今でも前時代的で、受験生は国語がどういうものかも分からず、どう解いていいかも知らないまま、ただやみくもに問題演習を繰り返しているというのが現状のようです。
高校受験の場合、他の受験生が前時代的なやり方にしがみついている分だけ、成績の伸びは飛躍的といえるでしょう。実は、高校の入試問題などは、短期間に実に簡単に解けるようになるのです。
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例年、高校入試が近づくと、父兄から相談を受けることがあります。
「難関高校を受験したいのだがどうしても国語だけができない、入試まであとわずかしかないが何とかならないか」と。
残念なことに、私はこれまで大学受験生しか講義を持っていませんでした。そこで、私の参考書の中でもっとも初歩的な『早わかり現代文』を一週間で読破しなさい。そして、その後『出口のレベル別問題集 1超基礎編』を一週間で解きなさい、とアドバイスを送りました。これでほとんどの受験生が本人も驚くほどの成績で、難関高校を突破していきます。
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実は、現在における高校受験国語の現状を見渡してみると、どうも致命的な欠陥があるように思われます。教える側が目先の高校受験しか視野に入れていないということです。少なくとも現代文においては、大学入試問題と高校入試問題とは連続していて、大学入試問題を解くその方法で、高校入試問題などわけなく解けてしまうのです。
実際に、大学と高校で全く同じ出典を出題するといった例がしばしばみられます。解いてみると、いったいどちらが大学入試問題なのか分からなくなるほどです。
逆にいうなら、高校入試問題を解くその解き方さえマスターすれば、中学生であっても−気に大学入試問題まで突破できるということです。現に、僕の講義では高校生に混じってかなりの中学生が一緒に勉強しています。かえって彼らの方がよくできるくらいです。
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本書がまさに画期的だとするのは、高校受験に初めて一貫した論理的方法を導入しただけでなく、高校受験用の『レベル別問題集』三冊を突破したなら、続いて既存の大学受験用『レベル別問題集』六冊に進むことができることです。中学一年からでも二年からでも始めることができ、能力に応じて最難関の大学を突破できる学力にまで到達できるのが、このシリーズなのです。逆に、現代文の本当に苦手な高校生なら、焦らずにこのシリーズから始めるのもいいでしょう。
でも、本書が真に画期的なのは、これだけの理由だけではないのです。それは国語という科目の独自な性格によるものです。国語という科目はなにもそれ自身のために学ぶだけではありません。このことが理解できていない受験生がなんと多いことでしょう。
英語も古文も漢文も数学も作文も、みんな国語力が土台になっているのです。このことは本書の中で詳しく説明しますが、国語の本当の力がなければ、どの教科もそこそこは伸びますが、どこかで必ず頭打ちになります。高校受験でも、難関校であれば、やはり最後の段階で壁にぶち当たります。たまたま、高校受験でうまくいっても、大学受験で必ずつまずいてしまいます。そのときになったらもう手遅れなのに、それに気がつかず、ひたすら詰め込み型の勉強にしがみついている受験生がどんなに多いことでしょう。
中学生のうちから、現代文の学習より、真の国語力や記述力、さらに論理的思考能力を養成しないと、今の大学入試問題はとても太刀打ちできるものではありません。
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今、世の中は急速に変わりつつあります。それは受験界においても例外ではありません。いや、受験界こそもっとも急激に変革の時期を迎えようとしています。今まで世間でいいとされていた勉強の仕方でやっていると、君たちが大学受験生になる頃、とんでもないことになりかねません。
今までの詰め込み教育への反省と少子化の現象から、センター試験で基礎学力をためし、その上で、小論文によって受験生の思考力や読解力、並びに記述力を個別に細かくみていこうという傾向がますます強まっています。
そのために必要なのは、詰め込み型の知識などではなく、論理的思考能力と読解力、それに記述力なのです。これらすべては国語により、中学生のうちからきたえるべきものなのです。
毎年、多くの受験生が最難関校を目指し、僕の講義に集まってきますが、中学生のうちからスパルタ塾できたえられ、考える訓練を怠った上に、ひたすら知識を詰め込まれた受験生ほど、哀れなものはありません。脳細胞の若い時期に論理的思考能力を養成しなかった受験生は、その後どんなに努力をしても、なかなか成長するものではないのです。
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本書の特徴をまとめてみると、次のようなものでしょう。
一、中学生の参考書で初めて一貫した解き方を提示した。
二、さらにレベル別問題集により、どの学年からでも、どんな学力からでも、始められる。徐々に難しくなっていくので、無理なく最難関校突破の学力を身につけることができる。
三、中学から大学入試まで、同じ解き方で一気に独力で進むことができる。
四、現代文はなぜその答えになるのか、どうしたら答えを導くことができるのかが、もっとも難しい。そこで、答えよりも、その解き方や答えに至るプロセスを徹底的に重視した。
五、君たちの論理的思考能力をきたえることができる。さらに、真の読解力や記述力など、あらゆる科目の土台となり、このさき高校や大学でも必要とする力を身につけることができる。
六、とにかく解説がわかりやすく、諸君の知的好奇心を刺激するものばかりである。至る所に知の起爆剤を仕掛けてある。
本書によって、頭が良くなり、勉強に対する興味がわいてくるはずである。
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以上、本書の特徴をあげてみましたが、どれもこれまでのどの参考書、問題集にも見られない画期的なものであると自負しています。
君たちが本書によって、見事に栄冠を勝ち取るだけでなく、本当の勉強のおもしろさが分かり、将来学問の世界にはいるための土台となる能力を得られることを、切に願っています。
驚異のシリーズ全体の構成
国語の学力を養成するには、ただわけも分からずやみくもに問題を解いているだけでは、効果は上がりません。まず、国語に対しての一貫した考え方、解き方を理解する必要があります。そのためには、本書『出口の国語レベル別問題集 0理論編』を何度も繰り返し読んで下さい。たとえ問題が難しくて解けなくても、心配することはありません。解説が理解できればそれで十分。逆になまじっか答えがあってしまったために、考え方の間違いに気づかないことの方がずっと怖いのです。
次に、その解き方を頭においてなるべく多くの問題にあたって下さい。もし間違ったなら、自分の考え方や解き方のどこが悪いのか、どうすればいいのか、じつくり考えてください。問題を一題解けば、君たちの解き方が一回分変わるのです。そして、新しく変わった解き方でさらに次の問題にチャレンジします。そうやって十題解いたら、君たちの解き方が十回変わったということです。
問題集は、論説文と小説を中心とした総合問題を集め、レベル別に三冊用意しました。徐々に難易度が上がっていくので、無理なく高度な学力を身につけることができるはずです。
レベル1 公立高校中心の基本問題 全十五題
レベル2 国立や私立の難関校のやや標準的な問題 全十五題
レベル3 国立や私立の難関校の難問 全十五題
現在の高校入試では、簡単な古文を出題することがほぼ定着しているといってよいでしょう。また、口語文法や漢字などはもはや必出です。それだけでなく、近年、公立高校では詩や短歌を出題するところが増えています。これらに対処するにも、やはり一貫した考え方があるのです。
こういった傾向をふまえて、『レベル別問題集』で対処しきれない古文、作文、詩、和歌、俳句などや特殊問題の解き方は、今後、別冊としてまとめる予定です。さらに、漢字や文学史、慣用表現など、高校受験に必要な知識もまたハンドブック形式などで一冊にまとめる予定です。
実際、ここ数年の入試傾向を検討してみると、国立、難関私立と、公立では明らかに著しい違いがあります。国立、難関私立の場合は圧倒的に読解力中心で、大学入試問題とほとんど違いはありません。それに対し、公立高校は高度な読解力をみるというよりも、総合的な日本語能力をみるといった傾向が強いようです。つまり、漢字や慣用表現、作文力など、日本語の読み書きの力を試します。また、詩や短歌など、幅広いジャンルからも出題されます。
公立高校を目指す人は、レベル1、2で十分です。難関国立、私立を受験する人は高度な読解力を身につけるため、徹底した問題演習は欠かせません。だからレベル3まで必要とします。
レベル3まで制覇し、まだ余力のある人は、ぜひ大学受験用のレベル別問題集(1【超基礎】〜6【難関編】)に挑戦して下さい。1【超基礎】〜3【標準編】までは、高校入試の問題と大差はありません。また、解き方をより深く理解するために『早わかり現代文』(語学春秋社)もお勧めします。
本書によって、一日も早く、高校受験だけでなく、大学受験でも、卒業してからも無類の威力を発揮できる真の国語力を身につけて下さい。
出口 汪