大学受験|小論文
難関大対策 目からウロコの社会系小論文 改訂版

はじめに
少し前まで、小論文の参考書と言えば、どの学部をめざしていようと、一冊で十分だった。一冊だけで、小論文の書き方の基本を学び、簡単な知識を身につけた。そして、それで合格できた。
が、小論文試験が細分化され、大学・学部によって様々な傾向の問題が出題されるようになった現在、一冊だけで済ますことはできない。少なくとも、難関校志望者の場合、書き方の基礎を学ぶだけでは、大学側の求める能力に対応できない。かなり高度な社会知識、専門知識がなくては、本番の入試で何も書けないどころか、課題文を理解することも不可能だろう。
そんなわけで、難関校の過去問から頻出問題を選び、詳しく説明して、必要な知識を受験生諸君が身につけられるようにしたのが、本シリーズ『〈難関大対策〉短期完成!人文系小論文』と『〈難関大対策〉目からウロコの社会系小論文』の二冊だ。それぞれ難関校の人文系(文学部・人文学部・外国語学部など)と、社会系(法学部・経済学部・社会学部など)の志望者を対象に、過去問を解説し、必須知識をまとめている。
とは言え、最近では、社会系の学部だからと言っても、つねに社会系の問題が出るとは限らない。慶應義塾大学の法学部のように社会系の学部でありながら、人文系と変わりのないような入試問題を出すところもある。逆に、文学部に民主主義の問題が出ることも、かなりありふれたことだ。
そんなわけで、実は、人文系を志望している人も、社会系を志望している人も、できればこの二冊両方をしっかりと学んでほしいものだ。まずは、自分の志望している学部に即した一冊をしっかり学び、そのあと、もう一冊を読んでほしい。
そうすることで、いっそう実力アップすることは間違いない。知識が増え、思考力が鍛えられ、鋭い意見が書けるようになると同時に、課題文をラクラク読み取れるようにもなるはずだ。
しかし、言うまでもなく、単に参考書を読むだけでは小論文の力はつかない。読めば、何となく自分も書けそうな気がするが、実際に書こうとしてみると、書けないものだ。小論文の場合、苦労して書き、添削してもらってこそ、徐々に力がついてくる。したがって、本書には添削課題をつけた。そちらにも必ず取り組み、提出してぜひ添削指導を受けてほしい。
なお、『〈難関大対策〉目からウロコの社会系小論文』については、私自身で執筆したが、『〈難関大対策〉短期完成!人文系小論文』は東進ハイスクールでの私の自慢の教え子であり、バックアップサービスのスタッフである楠崎龍太君と箕曲在弘君に執筆してもらった。だが、これについても、私自身の執筆に全く劣らない内容になっていると自信を持っている。ぜひとも、この二冊を用いて、難関校合格を実現してほしい。
樋口裕一