一般・教育


2016年度版 新 大学受験案内 夢をかなえる185大学

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日本と世界の「危機」に立ち向かうために、
「夢」を描き、「志」を掲げよう!

 かつて「一億総中流社会」といわれた日本に、今、格差社会が到来したといわれています。その行き着く先は、年収における貧困層と富裕層の所得格差が10数倍もあるとされるアメリカ並みの競争社会です。でも、これはまだ序の口です。世界には年収3万円前後の人々がたくさんいる一方で、年収数億円の年俸でヘッドハンティングされる「人財」がいます。今後、さらにグローバリゼーション(グローバル化)雇用に国境がなくなれば、ますます格差も拡大することでしょう。
 お金の問題だけではありません。インドや中国、ブラジルなど経済成長が著しく、また数多くの(労働)人口を抱える新興国では、猛烈に勉強して世界に打って出ようとするチャンレンジ精神旺盛な若者たちが、「明日」を夢見て努力を続けています。国境という防波堤が低くなれば、彼らが競争相手になります。「ただ大学を卒業しただけの大卒」では、やりがいのある仕事であっても高い評価をもらえるとは限りません。これがグローバリゼーションといわれる「今ここ」と「これから」の世界の現実です。
 
 大学受験とは、そのような世界の現実にふみ出していくにあたっての人生のターニングポイントとなるものです。では、どのような“一歩”をふみ出せばいいのでしょうか。それは、今から入学後の自分の大学生活をイメージすること、さらには卒業後の生活に向けて自らの「夢」を描き、「志」を掲げることです。
 高校までは、一定の決められたルールとごく限られた能力だけで評価が下ります。しかし、大学卒業後の社会では、専門知識の有無や人脈、コミュニケーション能力、リスクを負う勇気と胆力、人を思いやる度量や気配り、危機管理能力や説明責任を果たす力、これらを総合したところの「リーダーシップ」など、実に多種多様な力が求められます。これらは、学科試験で測ることのできるようなものではありません。また、医師や薬剤師、弁護士、建築士などは、資格がなければその分野の仕事に携わることはできません。自動車を買う力はあっても、無免許では運転することができないのと同じです。逆に、努力して資格試験に合格すれば、学歴は不問です。
 若者である皆さんの特権は、将来どんな仕事にも就くことができる「時間」と「可能性」を有していることです。だからこそ、もし大学入学前から明確な目標を持って努力をし続ければ、たいていの仕事に就くことができる力や、有資格者として堂々たる仕事ができる境遇を得られるでしょう。皆さんの人生は、大学に入学した時点で決まるものではなく、大学を卒業するまでにどのような力をつけるのかによって決まります。まさに、今からの数年間が人生を分ける岐路となるのです。
 
 大学とは、人生の目的を果たすための道具に過ぎません。その大学には皆さんの目標を果たしてくれるあまたの道具と資源(リソース)がそろっています。時代の課題や危機に対応するために学部・学科の新設や再編、海外の大学との連携など組織改革を積極的に行う大学、高度情報社会や少子高齢化・人口減少社会などの将来的課題に向けて技術開発や「人財」育成を行う大学、研究だけでなく教育を通じて社会と世界に貢献すべく学生に対する学習・就職支援に力を入れている大学は、決して少なくありません。
 皆さんは、それらを「自ら求め、自ら進んで」見つけ出し、ぜひ最大限かつ有効に使いこなしてください。そうすれば、きっと努力は報われ、抱いた「夢」の実現に近づけることでしょう。大学とは、「何のために学ぶのか?」「何のために働くのか?」「自分の人生をどう生きるのか?」という、一生の生き方や一生やり続けたいテーマを見つけ、そのスタートを切るところなのです。ゆえに、「大学選び」とは、偏差値という“ものさし”の目盛りを読み取るだけで終わってしまうような単純なものではありません。

 念願の志望校合格を勝ち取ったにもかかわらず、大学に入学してから後悔する「大学選び」をしてしまわぬように、本書との出会いが、皆さんの本当の「夢」を描くきっかけとなれば幸いです。さらには、その「夢」を追い求める中で、日本、さらには世界の現実に対して危機感を敏感に察知できる“受信力”と、厳しい時代を逞しく生き抜くために「夢」をかなえ、仲間と共に「志」を成し遂げる“発信力”を得られる一助となることを心から祈っています。

創刊9年目に寄せて――『新大学受験案内』制作スタッフ一同

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