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センター試験解答速報2016

1日目解答

地理歴史

世界史B 世界史A 日本史B 日本史A 地理B 地理A 

公民

現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済

国語

国語 

英語

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2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 
地学
全体概観

新課程で新たに加わった分野から多く出題され、分野全体についての総合的知識を問う問題が大半であった。計算問題は、量が少なく、容易であった。地質図学は基本問題。選択問題は大気と鉱物、宇宙膨張の2問。 


大問数
減少(-1) | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

 大問数は昨年より1問減少。大問1が地球物理とプレートの中問3問構成になった。基本的事項の知識問題が大半であるが、個々の分野の単なる暗記でなく、分野にまたがる総合的理解が必要である。教科書を丹念に学習することが高得点につながる出題である。  第1問は活断層と地球物理の総合問題。プレートの沈み込みとプルーム、残留磁気についての出題。基本的内容だが、総合的理解が必要でやや難しい。第2問は地質と岩石についての基本問題。地質図は易しい。鉱物の鑑定が目新しい。第3問は大気と海洋の大循環と潮汐の基本問題。教科書を丁寧に学習していれば易しい。第4問は光行差と暦、恒星の性質に関する出題。光行差は難しい。恒星は標準的。計算問題も標準的。第5問(選択)は大気の進化とケイ酸塩鉱物の結晶構造についての標準問題。第6問(選択)は宇宙膨張についての出題。学習経験が問われる。やや難しい。全体として昨年並みの難易度であった。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2016

第1問

地球の内部構造

8

8

27

第2問

地質と岩石

5

5

17

第3問

大気と海洋

8

8

27

第4問

地球と恒星

5

5

17

第5問

1問選択

地球の大気と鉱物

4

4

12

第6問

宇宙膨張

4

4

12

2015

 

 

第1問

地球の形とプレートテクトニクス

6

6

20

第2問

地球の内部構造

3

3

10

第3問

地質と地表の変化

6

6

20

第4問

大気と海洋

6

6

20

第5問

宇宙

6

6

20

第6問

1問選択

火成活動と火成岩

3

3

10

第7問

地球の大気

3

3

10

過去の平均点の推移

2015
40.91点

設問別分析
設問別分析 地学

【第1問】地球の内部構造
A 活断層
問1は逆断層の動きについての基礎的理解を問う問題。問2は地下構造とブーゲー異常の関係についての基本的な知識問題。教科書にある図と同じである。問3は走時曲線の折れ曲がりとモホ面の深さの関係の応用問題。走時曲線についての理解が問われている。
B 沈み込み境界とホットスポット
問4はプレート内地震の分布と海洋プレートの沈み込みに伴う地震の震源の深さについての理解を問う問題。選択肢の図の違いを読み取れるかどうかがポイントになる。問5は地震波速度と温度の関係とホットスポットにおけるマグマの発生機構についての理解を問う基礎的問題である。問6はプルームとホットスポットについての知識問題。プルームについて詳しい知識が必要で、やや難しい。
C 残留磁気とプレート運動
問7は残留磁気についての基礎的知識を問う。問8は残留磁気の偏角から回転方向と角度を問う新しい問題であり、やや難しい。

【第2問】地質と岩石
問1は簡単な地質図の読図。基本的な内容。問2は深成岩の色指数と角閃石を含むということから岩石名を答える問題。色指数だけにとらわれると判断に迷うこともあるだろう。問3は造岩鉱物の肉眼的特徴に関する問題。斜長石と石英の違いなど正確な知識が問われ、やや難しい。問4は酸素の安定同位体についての知識と寒冷期の海面変化についての知識問題。問5は日本列島の地史について確実な知識が必要であり、やや難しい。

【第3問】大気と海洋
A 大気と海洋による熱輸送
問1は地球における熱エネルギー輸送に関する頻出問題。問2は図1を正確に読み取れるかどうかが問われている。問3はハドレー循環の基礎知識を問う問題。問4は偏西風と偏西風波動についての基礎知識を問う問題。問5は海水の大循環についての基礎知識を確認する問題。
B 潮汐
問6は潮汐を起こす力についての正確な知識が必要。基礎的な内容。問7は潮汐と月の位置についての基本的知識。問8は長波の速度の公式v=√ghを用いる。公式を知っているかどうかがポイントである。

【第4問】地球と恒星
A 地球の運動
問1は年周光行差についてのセンター試験では初めての出題。光行差の原理を図に書いて考えられるかがポイントであり、難しい。問2はうるう年についての基礎。問3は均時差についての理解を問う問題。やや難しい。
B 恒星
問4は恒星についての基礎的知識問題。問5はシュテファン・ボルツマンの法則の基礎的計算問題。学習経験があれば容易である。

【第5問】(選択問題)地球の大気と鉱物
A 地球とその大気
問1はマグマオーシャンについての基礎知識。問2は地球大気の進化についての基本問題。
B 鉱物
問3はケイ酸塩鉱物の結晶構造についての知識問題。問4は固溶体に関する基本問題。

【第6問】(選択問題)宇宙膨張
問1は超新星による距離の推定の知識問題。問2は初期宇宙の温度を選択肢から選び、ウィ―ンの変位則を用いて波長を求める問題。知識があれば容易である。問3は初期宇宙についての知識が問われている。問4は問題文を読みとる力が必要であり、やや難しい。