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センター試験解答速報2016

1日目解答

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2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 
化学基礎
全体概観

大問数は2題、マーク数は16。化学基礎の教科書の内容が偏りなく出題された。教科書の発展内容からは、出題されなかった。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加(+2)  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

大問数は2題で変化なかった。マーク数は16で、2015年に比べてマーク数が2つ増えたが、計算問題は14題中4題と2015年と同じため、落ち着いて対処すれば、30分で解ききれる分量と難易度である。ただし、2015年度と比べると計算内容がやや煩雑になっていたり、文章を選択する問題が増えたりするなど、解答に要する時間は増加した。また、第1問の問6や問7で実験操作に関する出題があり、教科書の内容を偏りなく学習しているかどうかが問われた。なお、新課程での出題は2年目だが、全体として過去のセンター試験と出題傾向は似通っているため、現行課程の化学基礎の過去問はもちろんのこと、旧課程の化学Iの過去問を学習することも大切である。
総評として、難化したといえるだろう。

 

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2016

第1問

同位体、共有電子対・非共有電子対、電子配置、化学結合、物質量、気体の捕集法、物質の分離

7

8

25

第2問

物質量、化学反応式、モル濃度、中和滴定、塩、酸化還元反応、電池

7

8

25

2015

第1問

単体、原子の構造、物質の三態、電子式、極性、化学結合、人間生活と化学

7

7

25

第2問

物質量と化学反応式、酸と塩基、酸化還元反応

7

7

25

過去の平均点の推移

2015
35.30点

設問別分析

第1問
問1 同位体に関する正誤問題。同位体に関する出題は過去に頻出であるので必ず確認しておくべき内容である。同位体と単体をしっかり区別できているか。また、原子量の求め方が同位体の正誤問題で出題されたのは初めてである。
問2 非共有電子対と共有電子対に関する出題。昨年度の化学基礎の第1問問4で電子式について出題されているが、化学式またはイオン式の電子式が正しくかければ対応できる。イオン式の電子式や共有電子対が2組だけという指示に迷った受験生も多かったのではないか。
問3 電子配置の模式図の説明に関する正誤問題。電子配置の模式図は近年、2008年度、2010年度(追試)、2011年度に出題されているので過去問対策は必須といえる。本問は2011年度の問3の類題である。同一周期元素の中ではイオン化エネルギーが最大になるのは希ガスであることに気づけばすぐに対応できる。
問4 化学結合に関する正誤問題。オキソニウムイオンの配位結合が成立すれば他の共有結合と化学的に同じものである事を問う化学基礎の中ではやや難しいものである。
問5 組成の異なる2種類の青銅から1種類の青銅の組成を求める計算問題。合計4.0kgの青銅中のスズについて算出し1.0kgに換算すれば楽に対応できる。
問6 ふたまた試験管を用い炭酸カルシウムと希塩酸から二酸化炭素を発生させ、二酸化炭素と石灰水の反応についての現象を答える8択問題。ふたまた試験管の使い方や捕集方法、および現象をすべて正しく答えるのは難しかったであろう。
問7 物質の分離操作に関する正誤問題。過去にもたびたび出題されているものである。易しい内容であり、時間をかけずに対応できる。

第2問
問1 ダイヤモンドに含まれる炭素原子の物質量を求める計算問題。カラットという単位に惑わされさえしなければ解ける。
問2 有機化合物の元素分析。「化学」まで履修した人に有利になる問題であり、「化学基礎」の範囲だけの学習しかしていない人には難しい。有機化合物が分子式で表されている選択肢と示性式で示されている選択肢が混在しており戸惑った受験生が多いと思われる。
問3 質量パーセント濃度をモル濃度に単位変換する計算問題。密度が1.0g/cm3で与えられており比較的解きやすい。
問4 中和滴定における指示薬を選択する問題。受験生が普段目にするグラフではなく表で与えられている点が新しく、解きにくい問題。
問5 塩の液性を判定する問題。酸性と塩基性を示すものをそれぞれ選ぶ。塩の液性の問題で2問出題している点が珍しい。
問6 酸化還元反応を含まないものを選ぶ問題。化学反応式でなく文章から選択するため、文系の学生には難しい。
問7 電池に関する語句選択問題。用語を3つ正確におさえていないと解けない。