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センター試験解答速報2016

1日目解答

地理歴史

世界史B 世界史A 日本史B 日本史A 地理B 地理A 

公民

現代社会 倫理 政治・経済 倫理、政治・経済

国語

国語 

英語

英語 リスニング 

2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 
倫理
全体概観

形式は例年通り、難易度も昨年並み。細かい知識問題が目立った。 


大問数
減少 | 変化なし | 増加  
設問数
減少 | 変化なし | 増加  
マーク数
減少 | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

大問4、小問37の構成は例年通り。形式も、本文の趣旨読解問題で目新しいものがあったほかは例年通りであった。第1問ではハンス・ヨナスやコミュニタリアニズムについての知識が求められ、また第3問ではスサノヲが犯した罪の内容や護国三部経など、難しい知識問題が出題された。第4問の西洋思想分野は比較的オーソドックスだったが、全体として知識事項で苦しんだ受験生が多かったものと思われる。高得点を狙う受験生には厳しい出題だったと言えよう。資料読解問題では室鳩巣『駿台雑話』やベルクソン『創造的進化』が出題され、読みごたえのあるものだったが、これは冷静に時間をかけて読めば正解が導けるだろう。昨年の倫理は平均点が大きく下がったが、本年も大きく回復することはないものと考えられる。

年度

大問

出題分野

設問数

マーク数

配点

2016

 

第1問

青年期、現代社会分野

10

10

28

第2問

源流思想

9

9

24

第3問

日本思想

9

9

24

第4問

西洋近代思想

9

9

24

2015

 

第1問

青年期、現代社会分野

10

10

28

第2問

源流思想

9

9

24

第3問

日本思想

9

9

24

第4問

西洋近代思想

9

9

24

2014

 

第1問

青年期、現代社会分野

10

10

28

第2問

源流思想

9

9

24

第3問

日本思想

9

9

24

第4問

西洋近代思想

9

9

24

2013

 

第1問

青年期、現代社会分野

11

11

28

第2問

源流思想

9

9

24

第3問

日本思想

9

9

24

第4問

西洋近代思想

9

9

24

過去の平均点の推移

                 
2015 2014 2013 2012 2011
53.39点 60.87点 58.83点 69.01点 69.42点

設問別分析

【第1問】青年期、現代社会、現代思想
昨年と同様、青年期と現代社会分野のほか、現代思想からの出題が目立った。とくに問7ではハンス・ヨナス、問9ではコミュニタリアニズムについての知識が求められ、大半の受験生は戸惑ったことであろう。また、消去法で解けるとは言え、井上哲次郎を特定させる設問(問2)もあった。資料文の読解問題(問4)やグラフの読解問題(問5)、それに本文の内容読解問題(問10)が出題されたのは例年同様で、読解力が重視されている。

【第2問】源流思想
古代中国思想(問1)、イスラーム(問2)、古代ギリシア・ローマ(問3、問5)、仏教(問4)、ヘブライズム(問6、問7)、総合問題(問8)と、出題分野は例年通りバランスがとれている。ただ、モーセの十戒について、それがエジプトに移り住む際に与えられたのか、それともエジプトを脱出する際に与えられたのかという、やや細かい知識事項が出題された(問6)。また、本文の趣旨についての読解問題が各大問の最後に置かれるのが通例だが、今回の第2問ではこれがア〜ウの記述の正誤組み合わせ問題という、新形式での出題であった。

【第3問】日本思想
これまでになく細かい知識の求められる設問が目立ち、受験生は苦しかっただろう。スサノヲの犯した罪の具体的内容(問1)、和辻哲郎がアマテラスについて規定した「祀られる神であると同時に祀る神」という概念(問2)、護国三部経の1つが金光明経であること(問3)についての知識をもっていた受験生はかなり少なかったと思われる。親鸞(問4)や本居宣長(問6)の思想、それに西田幾多郎の純粋経験(問8)についての設問はオーソドックスであった。室鳩巣(問5)についての出題は珍しいが、資料読解問題なので正解を選ぶのは難しくない。

【第4問】西洋近代思想
設問形式などについては例年通りであった。ガリレイ(問2)、ウェーバー(問3)、カント(問4)、経験論の知識論(問5)、ニーチェ(問6)についての設問はオーソドックスであり、きちんと学習している受験生には難しくなかったはずだ。ベルクソンの読解問題はやや難しいが、国語能力さえあれば解ける。ルネサンスについての問1はやや難しい。またハイデガーについての問8も、ア〜ウすべての記述を正誤判定するのはやや難しかっただろう。