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センター試験解答速報2016

1日目解答

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公民

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2日目解答

理科1

物理基礎 化学基礎 生物基礎 地学基礎 

数学1

数学I 数学I・数学A 

数学2

数学II 数学II・数学B 

理科2

物理 化学 生物 地学 
数学I・数学A
全体概観

第1問、第2問がともに、それぞれ3つの中問に分けられ、大問数は1題減少した。選択問題では、第3問が確率のみの問題で条件付き確率も出題され、そして第4問は記数法などの出題があった。 


大問数
減少(-1) | 変化なし | 増加  
難易度
易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化  

第1問は〔1〕が1次関数の問題であり、最大・最小、1次不等式に関する問題で、基本的な計算力を問うている。〔2〕が命題が真になるように論理記号を選ぶ問題と、2つの条件の必要条件・十分条件に関する問題。〔3〕は連立不等式の問題であり、実数解の存在条件を考える。第1問はどの中問も易しい。第2問は〔1〕は「図形と計量」の問題であり、基本的であった。〔2〕〔3〕は散布図などのグラフから情報を読み取り、正しいものを選ぶ問題が中心になった「データの分析」の問題である。全体的に易しいが、最後の計算問題は意外性のある問題で手が止まるだろう。第3問は条件付き確率の問題である。誘導が丁寧であり、容易。第4問は「整数の性質」の問題。手際よく正確に計算を進められるかがポイント。第5問は「図形の性質」の問題。様々な定理や公式を順序良く利用して解く問題であるが、小問ごとに条件が変わるのでやや難しい。新課程1年目の昨年度に引き続き、分量が多いものの個々の大問の難易度は高くないので、比較的取り組みやすい問題から手をつけ、迅速かつ正確に解き進めることができれば高得点を期待できる。

年度

大問

出題分野

配点

2016

 

 

第1問

[1] 1次関数

30

[2] 集合と命題

[3] 2次不等式

第2問

[1]図形と計量

30

[2]データの分析

[3]データの分析

第3問

2問選択

場合の数と確率

20

第4問

整数の性質

20

第5問

 図形の性質

20

2015

 

 

第1問

2次関数

20

第2問

[1] 数と式

25

[2] 図形と計量

第3問

 データの分析

15

第4問

2問選択

場合の数と確率

20

第5問

整数の性質

20

第6問

 図形の性質

20

過去の平均点の推移

2015
61.27点

設問別分析
【第1問】1次関数、集合と命題、2次不等式    
〔1〕(1次関数)
文字を含んだ1次関数の最大・最小問題。xの係数の符号に注意して最小値を求める。容易な問題であるので、見た目に驚いたり、焦ったりせずに完答したい。

〔2〕(数と式(集合と命題))
命題が真になるように論理記号を選ぶ問題が目新しい。後半は条件の必要・十分に関する問題であるが容易である。必要条件でも十分条件でもない選択肢を選ぶ問題は珍しい。数字0が有理数であることに注意したい。

〔3〕(連立2次不等式)
連立された2次不等式の実数解に関する問題。因数分解ができ、数直線がイメージできれば容易である。

【第2問】図形と計量、データの分析    
〔1〕(図形と計量)
三角形と、三角形に外接する円に関する問題。円周上の動点を動かして面積や角の大きさを考える。図形的に考えればスピーディーな計算が可能である。

〔2〕(データの分析)
4つの散布図から読みとれることとして5つの選択肢から正しいものを2つ選ぶ問題。散布図のデータは非常に特徴的であり、落ち着いて対応すれば読み取りは難しくない。

〔3〕(データの分析)
3つの問題に分かれている。1つ目はヒストグラムと箱ひげ図のデータの組み合わせとして正しいものを選ぶ問題。2つ目は散布図から読みとれることを5つの選択肢から正しいものを2つ選ぶ問題。この2つは〔2〕と同様に特徴的なデータになっていることから、読み取りそのものは難しくない。3つ目は摂氏、華氏の変換で分散、共分散、相関係数がどのようになるかを計算する問題で、それぞれの定義がしっかりと理解できているかがポイントである。

【第3問】場合の数と確率
色の付いた玉の取り出しに関して、2つの条件付き確率を求める問題であるが、それぞれに丁寧な誘導がついているので、問われた確率および同様に求められる確率を順に求めていけば、完答は可能であろう。場合の数は出題されなかった。

【第4問】整数の性質
前半が1次不定方程式の問題、後半が記数法の問題であった。不定方程式は、ユークリッドの互除法を用いた典型的な解法ができれば難しくはない。記数法には、6進法で表された小数を10進法で表したときの小数の形を求めさせる問題が含まれているが、位取りの基本が理解できていれば単なる計算問題であり、難しくはない。

【第5問】図形の性質   
メネラウスの定理、チェバの定理、方べきの定理など、用いる定理は基本的だが、小問ごとに条件が異なるので、どのタイミングでこれらの定理を用いるかの見極めが必要である。特に(2)では、外接円の直径が最小になる場合の四角形ABCDをイメージするのが難しかったと思われる。