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大学受験の東進ハイスクール 涙の体験記
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最高峰の大学に挑戦してみたい
▲意外にもアットホームな東大にびっくりしました。1〜2年次はクラスに所属するのですぐに友達ができます。サークルは硬式テニス部。好きな時間に自由に練習できるのが魅力ですね。
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午後6時半。ソフトテニス部の練習が終わると早川昂次は自転車に乗り、猛スピードで東進に向かう。校舎の扉を開けると、いつもそこは自分と同じ部活帰りの受験生の熱気で溢れていた。
「東進を選んで最も良かったと思うことの一つは、部活生がたくさん通っていたことです。これから勉強するぞ! という気迫が周囲から伝わってきて、練習の疲れも吹き飛びました」
数学・物理・化学を日替わりで1コマずつ受講。90分の授業を受講し終わったら、習った問題をもう1回自力で解く。それから確認テストを受けると閉館時間の23時になった。
「やまぐち先生の『スタンダード物理I・II』や岡野先生の『新スタンダード化学I・II』など東進の講座はどれも基本から丁寧に説明してもらえるのがよかったです。難関大と言っても土台となるのはやはり基礎力ですから」
受験勉強だけに集中できたら体力的には楽だったかもしれない。でも、部活は早川にとって高校生活の柱とも言うべきかけがえのないものだった。
「所属していたソフトテニス部は部員数7名の小さな部で、高3生は部長である僕だけでした。でも不満に思ったことは一度もありません。後輩はいい奴ばかりだったし、少人数である分、結束が固かったので」
自分が先輩に可愛がってもらったことに対する恩返しの気持ちもあった。先輩から受け継いだ伝統を次の世代につなぐべく、一所懸命に部活を盛り上げた。
そんなある日、早川は東進の担任・荒井から思いもかけぬ提案を受ける。
「東大に挑戦してみないか?」
正直、それまでは志望大学について深く考えたことはなかった。三人兄妹の真ん中である早川は、家計に負担をかけない国立大学で興味のある機械工学系の学問を学ぶことができればそれでよいと思っていた。
「だからはじめは東大と聞いてびっくりしました。でもすぐにこれはチャンスなんだって気づいたんです。欲が出てきたというか、自分がどこまでやれるか試してみようと思いました」
長岡先生の授業で数学の奥深さを知った
6月。高校生活最後の試合はインターハイの県予選だった。「悔いを残さないようにどんなボールも全力で拾いにいくことだけを考えた」という早川。結果は一回戦負けだったが、好きなことを3年間やり抜いた満足感を味わった。
試合後のサプライズ。後輩が内緒で用意していたというプレゼントを手渡され、ペアの相棒が代表でメッセージを述べた。
「僕達には言えない大変なこともいっぱいあったと思いますが、それを顔に出さない先輩を尊敬していました。最後まで僕達を引っ張ってくださり、感謝しています」
受験勉強と部長としての責任。自分で選んだことだから当然だと思っていたが、そんな自分を後輩たちはずっと見ていてくれたのだと思うと胸が熱くなった。
翌日。早川は新たな気分で朝を迎えた。半年後、自分はどんな気持ちで高校生活を振り返るのか。すべてはこれからの頑張りにかかっているのだ。部活を引退した感傷など入り込む隙もないくらい受験勉強に打ち込んだ。放課後は東進へ直行。1日に受ける講座を2コマに増やし、6月いっぱいで基礎力養成のために受講していたすべての講座を受け終えた。
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夏休みは後半の得点の伸びを決める大切な時期。早川はリスニング対策など特定のテーマに的を絞った講座で知識を深めることにした。と同時に多くの演習問題にも当たり、実戦力を鍛える。
また早川はこの時期、初めて東大レベルの講座を受講し、その内容に衝撃を受ける。
「長岡先生の『東大対策数学.I・A/II・B.』は僕が最も影響を受けた講座です。連立方程式の加減法など深く考えないで解いていたことを論理的に理解すると共に、その考え方をベクトルや軌跡といった分野にも応用できるようになりました」
7.8月の平均勉強時間は1日約11時間。遅くとも朝10時にはホームクラスに入り、黙々と勉強を進めていった。
ピンチのときこそ前に進め!
▲部活と受験は別々のものではなく、相乗効果でより高い目標を達成することができます。両立は楽ではありませんが、大変な分だけ得るものが大きいのも事実。あきらめずにやり抜いてください。
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10月。早川を混乱させる出来事が起こった。初めての「東大本番レベル模試」。問題を解いているときは手応えこそ感じたが、結果的にはことごとく間違っていた。東大の数学は解法パターンの暗記は通用しない。そう痛感した早川は思考力を鍛えるべく、出題者の意図を意識しながらできるだけ多くの問題を解いた。
だが試練はこれだけでは終わらなかった。7科目の合計810点を目標に受験した大学入試センター試験。油断があったのか、数学I・Aで計算ミスをして780点台に留まった。後期試験は二段階選抜に引っかかる可能性が高いため、出願大学を変更。これで早川が東大生になることのできるチャンスは前期試験の1度きりになった。
「感情的になってはいけないと思いました。余計なことを考えないようにひたすら過去問を解きました」
打たれ強さは部活で培った。実は早川は中学時代もソフトテニス部だったが、周りに強い選手が多く、ほとんど試合に出たことはなかった。それでもテニスを止めようとは一度だって思わなかった。観客席でチームメイトを応援しながら、どこに返せば得点につながるのか、ボールの動きをじっと観察した。いつか自分がコートに立つ番がきたらきっと役に立つと信じていたのだ。
「ちょっとでも可能性があったらやれることを全部やらないと気が済まないんです。自分でもかなりの負けず嫌いだと思いますね」
東大合格よりもうれしい母の言葉
▲受験勉強で一番大事なことは受け身にならないことです。毎回の授業をしっかり聞くのはもちろん、むしろその後どうするかが勝負ポイント。習った問題は必ず再度、自力で解いてみることをおすすめします。
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東京大学の二次試験。早川は数学の試験の直前、それまで感じたことのない極度の緊張に襲われた。
「数学は出来るときと出来ないときの差が激しく、合否のカギを握る科目でした」
ドキドキしながら試験官の合図で問題用紙をめくる。一通り問題を読み、即座に解法が浮かんだ最後の問題からとりあえず手をつけた。1問解くとだいぶ落ち着き、それからは冷静に問題に向かうことができた。予定どおり6問中4問を完答。受験の最大の正念場を乗り切った。
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合格発表の前日のことである。晩ご飯を食べているときに母がふと言った。
「昂次は本当によく頑張ったよね。合格するしないに関係なくお母さんはそれが一番すごいと思うよ」
その言葉を聞いた瞬間、早川は「すべてが報われた」と思った。合格したことを褒められるのは当然気分がいい。でも努力してきた過程を褒められるのはその何倍もうれしかった。
次の日、「自分でも驚くほど穏やかな心境だった」という早川。本郷キャンパスに着いたときは発表時間の午後1時を少し過ぎていた。予想以上の人の多さに一瞬ひるんだが、すぐに気持ちを立て直し、しっかりとした足取りで掲示板のほうへ進んでいった。
「あったぁ!」
暗記していたその番号を見つけるのにそれほど時間はかからなかった。その場から母に電話したが、仕事中でつながらず、メールで報告した。「受かったよ!」
それから東進の校舎に電話をかけた。待ち構えていたようにワンコールで出る荒井先生。合格したことを告げると「おめでとう!よくやったな!」と自分のことのように大喜びしてくれた。
そうだ! 部活の後輩にも連絡しなきゃ。必死に文面を考えてみたが、言いたいことがありすぎてまとまらない。結局、母に送ったメールと同じように、極めてあっさりしたものになった。
「おめでとうございます! さすが先輩ですね」
祝福の返信メールは涙で曇り、はっきりと読むことはできなかったが、伝えたいことは一つだけだった。
みんな、ありがとう。
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