理科② 物理
全体概観
共通テスト試行調査通り大問数4題の出題。センター試験から共通テストに移行して選択問題が廃止され、原子物理の問題は必答となった。
大問数 |
減少
-1 |
変化なし
|
増加
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設問数 |
減少
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変化なし
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増加
+1 |
マーク数 |
減少
|
変化なし
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増加
+8 |
難易度 |
易化
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やや易化
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昨年並み
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やや難化
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難化
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センター試験に比べ、法則を用いて計算して結論を得る問題が減少し、物理概念や現象への基礎的理解を問う問題が大幅に増加した。日常的に経験される現象を物理的に考察する問題も見られたが、試行調査にあるような新傾向はさほど強く見られなかった。
第1問の小問集合では、慣性力、滑車によるつり上げ、極板間の電場と電位、ドップラー効果とうなり、等温変化と断熱変化の比較といった、入試物理においては比較的典型的な問題が出題された。
第2問の電磁気は、A、Bともに典型的な出題であり、標準的な問題集をよく演習して扱いに慣れているかどうかが鍵となった。
Aが抵抗とコンデンサーと直流電源からなる回路の問題で、スイッチを閉じた直後と十分に時間が経過した後の状態に関する理解が問われた。
Bは、一様磁場中の導体棒の運動による電磁誘導の問題で、誘導電流とその電流が磁場から受ける力の働き、および棒の速度の時間変化のグラフが問われた。
第3問は波動と原子分野からの出題であった。Aはダイヤモンドのブリリアントカットに関する屈折と分散と全反射の問題であり、見慣れないグラフの読み取り問題もあったが、概ねよく説明されており、基礎知識があれば解答に至れたはずである。しかし全体を理解するのに少々時間がかかる問題だろう。Bでは原子分野から蛍光灯の原理が出題された。完答には水銀の励起と運動量、エネルギーへの理解が必要であり、正確に把握することは簡単ではなかったと思われる。
第4問は力学の問題で、放物線運動、運動量保存、衝突とそのときの力積に関する基礎的な理解が問われた。問4では試行調査に見られた会話文が出題されたが、短文であり、惑わされるような要素はなかった。
全体として煩雑な計算はなく、物理法則に従って定性的に現象が捉えられるかどうかがポイントとなった。
年度 | 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 | |
2021 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 25 | |
第2問 | 電磁気 | 6 | 12 | 25 | ||
第3問 | 波動、原子物理 | 6 | 7 | 30 | ||
第4問 | 力学 | 4 | 4 | 20 | ||
2020年以前はセンター試験 | ||||||
年度 | 大問 | 出題分野 | 設問数 | マーク数 | 配点 | |
2020 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 25 | |
第2問 | 電磁気 | 4 | 4 | 20 | ||
第3問 | 波動 | 4 | 4 | 20 | ||
第4問 | 力学 | 4 | 4 | 20 | ||
第5問 | 1問 選択 | 熱力学 | 3 | 3 | 15 | |
第6問 | 原子物理 | 3 | 3 | 15 | ||
2019 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 25 | |
第2問 | 電磁気 | 4 | 4 | 20 | ||
第3問 | 波動 | 4 | 6 | 20 | ||
第4問 | 力学 | 4 | 4 | 20 | ||
第5問 | 1問 選択 | 熱力学 | 3 | 3 | 15 | |
第6問 | 原子物理 | 3 | 3 | 15 | ||
2018 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 25 | |
第2問 | 電磁気 | 4 | 4 | 20 | ||
第3問 | 波動 | 5 | 6 | 20 | ||
第4問 | 力学、熱力学 | 5 | 5 | 20 | ||
第5問 | 1問 選択 | 力学 | 3 | 3 | 15 | |
第6問 | 原子物理 | 3 | 3 | 15 | ||
2017 | 第1問 | 小問集合 | 5 | 5 | 25 | |
第2問 | 電磁気 | 4 | 5 | 20 | ||
第3問 | 波動、熱力学 | 5 | 5 | 20 | ||
第4問 | 力学 | 5 | 5 | 20 | ||
第5問 | 1問 選択 | 波動 | 3 | 3 | 15 | |
第6問 | 原子物理 | 3 | 3 | 15 |
【参考】過去の平均点の推移
2020 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 |
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60.68 | 56.9 | 62.4 | 62.9 | 61.7 | 64.3 |