このコラム(column)では、毎回いろいろな方に、さまざまな国で実際に体験したおもしろい習慣や文化を語っていただきます。日本の常識は世界の非常識!?世界はやっぱり広い! と感じずにはいられないコラム(column) です。今回は前回に引き続き東進OB の後藤 将哉くんに、台湾の文化と前編の学生交流を通じて感じたことを語っていただきます。
後藤 将哉(ごとう まさや)くん
早稲田大学 社会科学部(Faculty of Social Science)2年
茨城県立 水戸桜ノ牧高校卒
東進OB
現在上海(Shanghai)に留学中の後藤くん。日々、英語と中国語の勉強に励んでいます。上海(Shanghai)はとても蒸し暑く、日本の梅雨とは比べものにならないのだそうです。
▲台湾の学生たちが通う淡江大学の庭園での1枚。みんないい笑顔。背景が、大学とは思えないほど雰囲気がありますね。後列一番右が後藤くん。
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クラス(class)の友人4人と行った3泊4日の台湾旅行。そのきっかけとなった異文化交流実践講座(Cross-Cultural Distance Learning)で、さまざまな国の文化について学びました。その中で台湾についての資料を読んだり、学生とチャット(chat)交流をしたりということから学んだこともたくさんあります。しかし、実際に現地に行かないと学べないことはもっとたくさんあったのです。
今回の旅行で一番強く感じたことは、台湾の人は、特に日本人に対して、とても親切で熱心だということです。台湾での人気海外旅行先の第1位は日本で、年間100万人が日本を訪れているそうです。また『花より男子』をはじめとする、多くの日本の漫画やアニメ(animation)が台湾で流行っていることからも、日本に親しみを感じている土地柄だということがうかがえます。
▲ 駅前で大道芸。奇妙なステップ(step)を踏みながら歌っていた老人。日本ではなかなか見られないかもしれません。
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台北市内を散策中のこと。彼らは、屋台で売られているあらゆる台湾名物を食べさせてくれました。しかしご飯を食べてすぐだったので、僕たちは満腹。「もうお腹がいっぱいで食べられないよ」と言っても、「いいからいいから」と言って食べさせてくれます。でもこれは押しつけようとしているわけではなくて、相手をもてなそうと思ってやっていることなのです。日本だったら「押しつけがましいやつだ」なんて思われてしまうかもしれません。最初は困惑しましたが、そのうち、これも文化なんだなと理解するようになりました。
▲ 中正紀念堂での1枚。ちょうど毎正時に警備兵交代式が行われます。銃剣を回したりかざし合ったりしながら儀式を行い、交代式後はぴくりとも動きません。ちなみにこの日の気温は35℃。
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そのときに食べた「
(ディホエコエ)」は、これまでの人生で経験した食べ物の中で一番衝撃的でした。猪は台湾で豚という意味。その“猪”の血ともち米を蒸したもちもちとした食感で、いろんな香辛料が使われた真っ黒なケーキ(cake)でした。豚の血って黒いのでしょうか? こう言うと、台湾って下手物ばっかりなのかと思うかもしれませんがそんなことはありませんよ。おいしい食べ物もたくさんありました。台湾旅行の醍醐味といったら食ですからね。台湾では家で朝食をとる習慣があまりないため、仕事に行く前に屋台に寄って食事をすませるそうです。なので、町中では多くの屋台が朝から営業しています。中でも僕が一番気に入ったのは、「餡餅(シャンビン)」という中華風のおやきです。味は餃子のような感じで特製のたれにつけて食べます。おすすめなので台湾に行った際はぜひ食べてみてください! また、「
(オーアーチェン)」は牡蠣と野菜を卵で炒めたいわゆる台湾お好み焼でとても人気があります。中に入った牡蠣がほとんど生だったので、僕は海老の入ったお好み焼きを食べましたが。
▲ 中正紀念堂のメインストリート(main street)を歩く幼稚園児たち。遠足で訪れたのでしょうか。
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次に感じたのは、お金に対する価値観の違いです。食事や移動のとき、彼らはすべて僕たちの分もお金を払ってくれようとしました。台湾ではアルバイト(part-time job)の習慣があまりありません。もちろん、中にはしている人もいますが、たいていの学生は親からお小遣いをもらっています。「僕たちはみんなアルバイト(part-time job)をしているから、払うよ」と言っても払おうとします。「どうしてそこまでするの?」とたずねると「今回は払うから、次回会うときは払ってね」と返されてしまいました。僕たちがもてなしてもらっているんだから、こちらがご馳走しようと考えていたくらいだったのですが……。
どれほど説明したでしょうか。彼らも納得をしてくれて、結局割り勘にすることにしました。台湾の人たちは、奉仕の精神であふれているんですね。「もてなしたい」という気持ち、優しさに心が締めつけられました。そして一日中観光したあと、なんとわざわざホテル(hotel)までお見送りをしてくれたんです。終電の時間まで、僕たちと一緒に過ごしてくれました。ここでも台湾の人の優しさをまた一つ感じました。本当に温かい国です。「今度は私たちが日本に行きたい」、そう言ってくれて、また会うことを約束しました。
▲ 台北国際金融センター(center. 通称:台北101)。地上101階からなり、名前はこれに由来しています。高さはなんと508m。現在、世界で一番高いビル(building)です。
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▲ 台湾のファミリーマート(Family Mart)。台湾では「全家」と書くんですね。
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この経験を通じて僕は、日本とはまた違った人の温かさを感じました。そして英語と中国語に対する学習意欲が高まりました。学生たちとの交流で自分の語彙力不足を感じ、英単語は“知っている”ではなく“使える”、つまり真の理解が必要だと学んだからです。一方で、英語ができなくてもコミュニケーション(communication)を取ることはできます。“伝えようとする意志”さえあればあらゆる方法で意思疎通が可能だということも学びました。「自信を持っていけばいいんだ!」、そう思うことのできた旅行でした。そして今回の学生たちとの交流がきっかけで中国語にも興味を持つことができ、8月から中国(China)の上海(Shanghai)に短期留学をすることに決めました。次回はきっと今回とは違った何かを感じることになるでしょう。きっかけとは思いがけないものです。何かを成し遂げようとするには、まずは“好きになること”が大切なんだと思いま
した。
▲ 台北一古い仏教寺院、龍山寺で撮影。ランタンフェスティバル(Lantern Festival)の時期のため、鮮やかに装飾されていました。
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確かに異文化を学びたいと思えば、海外ではなく日本にいても学ぶことができます。でも、海外に行って実際に現地の雰囲気を肌で感じることでしか学べないこともたくさんあるのです。大学生になると、高校までとは違って長い夏休みや春休みが待っています。ぜひ長期の休みを利用して海外へ行ってみてはいかがですか? また一つあなたの視野を広げてくれるはずです。