7月31日、8月1日の両日、本郷、駒場の各キャンパスにて「2008東京大学オープンキャンパス」が開催されました。今回訪れた本郷キャンパスは多くの高校生であふれかえり、その熱気は決して夏の暑さのためばかりとはいえないほどの大盛況。その本郷キャンパスの様子を「キャンパスクルーズ特別編」としてリポート。各学部ごとに行われた特別イベントや「学生ガイダンス」など魅力あふれる東大での学びの内容や、キャンパスライフをご紹介します!
日本最高の経済学教室の殿堂
施設見学 「経済学部図書館」
大正8年、かつての法科大学から分離し、経済統計研究室の蔵書を主として発足したのがこの図書館。蔵書には新渡戸稲造先生寄贈の「アダム・スミス文庫」など、関東大震災の火中から命がけで持ち出されたものもあるそう。
「エコノメトリクスー経済データの分析方法ー」
准教授 大森 裕浩 先生
エコノメトリクスとは、経済学の理論に基づいて構築されたさまざまな仮説を、実際に得られたデータを用いて現実妥当性があるかどうか検証する方法を考え、統計的分析を行う学問分野です。どんな経済データを分析するにも、その前に適切な経済理論を、数学を使って明確に定式化することが必要。その意味で、高校で学ぶ数学・統計学はその基礎となる重要な学問といえるでしょう。
人間を探求する
文学部研究室見学ツアー『社会と文化の動態』
文化資源学教授の古井戸秀夫教授自らが旗を持ち高校生を先導。アカデミックな薫りが漂い、歴史を感じさせる文学部建物内の「文化資源学研究室」と「社会学研究室」の2つの研究室を訪問します。
「源氏物語の深さと美しさ」
教授 藤原 克巳 先生
「源氏物語」を読み解くうえで、“紫の上”の存在が非常に重要であることはいうまでもありません。光源氏の最愛の妻であり、源氏物語の中で最も理想化された女性である“紫の上”。しかし、その少女時代は容姿、性格など、むしろ子どもっぽさを強調して描かれています。その意味を考えることからこの物語の深さと美しさにどれだけ迫ることができるかが、とても重要なポイントです。
地球社会のミッションに挑戦!
農学部研究室見学
「農学部の地下に海がある!」
農学部の地下にある水生生物飼育水槽では水圏生産科学科の研究対象が水槽で飼育されています。一般によく知られているが意外に謎が多いウナギや、卵の口内保育を行うティラピア、フグなどの研究が行われている。
「8億人分の食糧が病気で消えている:人類の持続的繁栄に向けて―植物医科学の果たす役割―」
教授 難波 成任 先生
農学部の研究テーマは、環境、食糧、エネルギーが主になりますが、特に力を入れているのが植物医科学です。世界の耕地面積はどんどん減少傾向にあり、さらに植物の疫病により、地球上で生産可能な食糧の12%、8億人分もの食糧が失われています。国家資格である植物保護士、いわゆる植物医師の育成に力を注ぎ、農業現場の切実な状況に臨機応変に対応できる力の養成と、植物病院ネットワークの構築を目指しています。
工学知のすすめ
工学部研究室見学
「太田研究室『自律移動ロボットの行動制御』」
太田研究室では動作計画手法、進化的計算、制御工学などを理論的基盤として、群知能ロボットや搬送システム、環境整備、ヒューマンアナリシスに関する研究プロジェクトを行っている。現在は「ロボットがいかに早く効率的に荷物を移動できるか」というテーマのを研究が進行中。
ほかにもこんなイベントがありました!学生ガイダンス
実際に現役東大生から直接話を聞くことで、バラエティに富んだ東大生像や、そんな東大生を育む“東大”という場所について知ってもらおうという企画。「東大ってどんなところ?」という興味を抱いた多くの高校生が集まった。
現役東大生へのインタビュー
「東大ってどんなところ?」と聞かれたら、私は「夢中を見つけられる場所」と答えます。卒業後の素敵な人生を送るために、東大で送る大学生活を通じて自分が「夢中」になれる場所を見つけてほしいと思います。
文学部 思想文化学科 哲学専修4年 丸尾 豊くん