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学習アドバイス

古文 栗原隆先生の学習アドバイス

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古文 栗原隆先生

20年を超える指導経験から、東大・難関大志望者に絶大な信頼を得る真の実力講師。「構造分析による本文解釈」と「出題者の心理・行動分析による設問解法」を軸に、独自の図表や心和ませる古典エピソードを交え展開される講義は必聴。あらゆる入試問題にも素早く、確実に正解へ導く本質の指導を追究する。

「受験古文」とは何か?

前提として、古文とはいったい何をする科目なのかということを今の時期にきちんと理解しましょう。大学入試の古文は、与えられたデータ(問題全体)を分析・精査し、要求された要素を現代語で説明するという、非常に科学的な科目です。これを理解して学習していけば、古文を正しく解釈する力をつけることができます。

学習のうえで押さえておくべきは、日本語が「述語中心構造」であるということです。述語を見て主語がわかる場合には主語を省略するのですね。このため、古文でも述語に注目します。述語は文法的意味(受身・存続・敬意など)を表す複数の助動詞が、用言や体言の下に活用形で接続して成り立っています。つまり、文法で重要なのは「活用」「接続」「文法的意味」、この3つなのです。まずはこうした基礎項目を100%身につけ、易しい文章を品詞分解しながら全文訳できるようになることを、夏までの目標としましょう。

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 受験において重要な語彙は、辞書の赤字部分や教科書の注釈、巻末にまとめられているような単語です。数は250~300とそれほど多くありませんから、ただ暗記するのではなく、「この単語はどんな歴史や概念を持っているのか」という考え方をしてみましょう。その語の「典型的な意味」をまず想定し、そこから他の意味がどのように派生するかをチャート図にすると楽しいですよ。私の著書は、このような考え方を使って書いてありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 また、これから模試を定期的に受験すると思いますが、大切なことは点数の推移だけではありません。模試を受験する目的は、自分の課題を見つけることです。出題者と受験者の考えが一致して初めて得点になります。復習の際には解説を必ず読んで理解し、出題者の意図と自分の読み方が一致しているかどうかを必ずチェックしてください。たまたま正解してしまった問題に油断することなく、同じ間違いは繰り返さないようにしましょう。

×暗記 ○分析の学習を

皆さんは古文学習にどんなイメージを持っていますか?「単語を暗記して、文法さえやればOK」? そうではありません。大学入試の古文学習は「解釈学」。出題者が求めているのは文章を「解釈する力」です。つまり、文章を「分析」し、部分ごとに精密な「検証」を行い、それを全体の内容に「再統合」し、得た理解を「説明」する。これが古文において要求されている力です。実は、このプロセスは大学の研究においても全く同じです。古文の学習は文理問わず将来的にも非常に価値のあることなのです。

従って、高2生・高1生に必要なのは「暗記」ではなく「分析」の学習。教科書を用いて徹底的に「古文の構造」にこだわり、単語一つひとつの「かたち」と「はたらき」を考えてみてください。分析の方法は、自分で一から進めると時間がかかるので、東進生は、入門講座である『ベーシック古文』を受講するなど、まずは誰かに習うと良いですね。

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 単語の分析については、ここで少し紹介しておきましょう。受験に重要な語彙は、辞書の赤字部分や教科書の注釈、巻末にまとめられているような単語です。高3生にも伝えましたが、数は250~300とそれほど多くありませんから、ただ暗記するのではなく、「この単語はどんな歴史や概念を持っているのか」という考え方を使ってみましょう。その語の「典型的な意味」をまず想定し、そこから他の意味がどのように派生するかをチャート図にすると、単語のもつ意味の範疇が一目でわかります(プロトタイプ理論と呼びます)。単語ひとつからも日本人の精神史を考察できて、非常に面白いですよ。

 また、語彙と文法以外にも古文を読むために必要な知識がありますね。そう、「古文常識」です。婚姻形態や官僚システム等を理解していないと、文は訳せるけれど全体の内容は掴めないという結果になってしまいます。日本文化史や日本思想史などを含め、作者・作品が属する時代のパラダイムを理解することを心がけましょう。

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