いまや企業にとってほんとうに大切なのは、金や資本ではありません。それは技術であり、知識・情報になってきました。産業化から情報化への時代の流れは、単にITとかコミュニケーション時代が来るということではなく、情報、そして、そのかたまりである技術や知識の体系が大変重要になる、ということなのです。技術や知識があれば、お金はあとからついてくるようになったのです。
かつての企業組織は、資金を大量に調達し、大量生産・大量販売するためのメカニズムでした。しかしいまや次第に、知識や技術を持ったプロフェッショナルたちを組織し、差別化された新しい製品やサービスを提供する集団に変わってきているのです。企業にとってほんとうに大事なのは、資本ではなく、優秀な人材であり、他にない情報や技術なのです。
私たち一人ひとりにとって重要なことは、いかに技術や知識の体系を身につけ、プロフェッショナルになっていくかということです。そして、プロとそうでない人たちの待遇や給与の格差は、拡大せざるを得ません。人間が大切になったから、知識が重要になった。だから格差が拡がる、というパラドックスが、次第に表面化し始めているのです。
皆さんにとって大切なことは、若いうちに出来るだけ勉強をし、幅広い経験を積んでプロになっていくことです。
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現職 早稲田大学教授 略歴 1964年 東京大学経済学部卒業 1969年 ミシガン大学大学院経済学研究科修了 経済学博士 1965年 大蔵省入省 1995年 大蔵省 国際金融局長 1997年 大蔵省 財務官 1999年 慶應義塾大学教授 2006年 現職 著書・受賞など 『日本と世界が震えた日』 (中央公論新社) 『為替がわかれば世界がわかる』 (文藝春秋) 『アジアは近代資本主義を超える』 (中央公論新社) 『食がわかれば世界経済がわかる』 (文藝春秋) 『幼児化する日本社会』 (東洋経済新報社) 等 |