edited by TOSHIN TIMES
大学受験は東進ハイスクール 大学入試は東進衛星予備校 予備校の東進ドットコム










2008オープンキャンパス情報





2006年10月1日号
第6回 難関国立大学 現代文

このコーナーでは、2006年度入試問題を徹底分析し、各大学の入試問題に潜んだ出題意図を読み解き、大学がどのような力を持った学生を求めているのかについて探っていく。第6回の今回は、難関国立大学の現代文の入試問題について、東進の実力講師、林 修先生にお話を伺った。

Q1難関国立大学の現代文の傾向について教えてください。

A1 東大と京大を除いた旧七帝大では、ここ10年は出題形式・パターンの似た問題が出題され、傾向はあまり変わっていません。依然として問題のレベルは高く、近代をテーマとする文章が出ることは事実ですが、以前と比較して言語論、文化論などのいわゆる「定番テーマ」を前面に出すことは減り、身の回りにある題材を取り上げることが増えてきています。2005年に大阪大学(法・経済・人間科)で出題されたものがその代表的な例です。シ ャーロックホームズの物語の、引越しに関する描写を分析する評論文で「敷金を払っていなかった」「紹介者がいなかった」などの、歴史学からは振り落とされてしまうような事実をただ読み取るだけでなく、筆者が文学作品と歴史の関係をどのようにとらえているかを問う良問です。要するに題材へのこだわりは確かに減ってきているものの、それに関係なく、与えられた文章の内容を理解し、設問によっては筆者の考え方や主張と結びつけて解答しなければならないということです。その点は従来とあまり変わっていないのです。

一方、東大や京大ではいわゆる専門的な、抽象度の高い文章が出題されることもありますが、文章自体の難易度はそれほど高くはありません。しかし傍線部の意味を問われる問題においては、ほかの旧七帝大と一線を画して、なぜこれらの大学が超難関と呼ばれているかという理由が顕著に表れています。

例えば東大であれば、文中のどの表現を用いて解答すればよいのかという判断が難しいだけではなく、狭い解答欄の中に必要なポイントをどう組み立てるか、という構成が非常に難しい問題が多く、この点でほかの大学とは別物と言えるほどの差があります。

また京大は、ほかの大学と比較して異常に大きな解答欄ですが、それに対して無駄なことを書かないように充実した解答に仕上げる、というのも、東大同様に訓練が必要なところです。

Q2入試ではどのような力が試されているのですか?

A2 柔軟な思考力、しなやかな情報処理能力、そしてコミュニケーション能力です。つまり、出題者の意図を素直に読み取り、的確に解答することが求められていると言えるでしょう。これは若者のコミュニケーション能力の低下が叫ばれているが故なのかもしれません。

もちろん前提として、それらの根幹を成す語彙力も必要です。ただし、出題者が求めているものは「知識」ではありません。出題された問題に対して柔軟な姿勢で受け止め、しなやかな情報処理を行い、本文や出題者とのコミュニケーションを図り、解答することが求められていることを忘れないでください。

Q3今からどのような勉強をしておくべきでしょうか。

A3  高2生・高1生は準備期間ですから、入試にとらわれすぎることなく、幅広い読書を通じて基礎を固めながらも、できれば解法の基本を少しずつ身につけていくことが理想です。

高3生は、どんな題材をテーマに出されても対応できるように、出題傾向の似ている旧七帝大の過去問を解くことが最適なトレーニングになりま す。東大なら7年分、京大なら形式が近いものを選んで10年分、そのほかの旧七帝大なら全体的に10年分は傾向が変わっていないので解いてみてください。旧七帝大を目指す受験生におススメしているのは、まず東北大の過去問で基礎を磐石 なものにして、次に北海道大の過去問で全文要約タイプの問題を仕上げることです。これらの大学の過去問は良問ぞろいですから、とても力がつきますよ。

また、自分の書いた答案が第三者にどのように評価されるのかを、東進の記述型答案練習講座などを活用して知ることが重要です。第三者の視点か ら、自分の書いた答案がどのように評価されるのかを学ぶ、良い機会です。

さらに普段から新聞をよく読み、テレビのニュースをよく観て、自分はその問題に対してどう思うのか、今起こっている問題を自分なりに日本語で 考えることが大切です。ニュースを聞きっぱなしにするのではなく、インプットとアウトプットを繰り返すことが入試問題を解答するためのコミュニケーション能力にもつながりますよ。

林 修先生(現代文)
若さを感じさせない博覧強記ぶりは、生徒に「教養」という底力を身につけさせる。正統的解法の徹底追求で、分析的かつシステマティックに得点力、そ して「考える力」を増強させてくれる。本当に力がつく本格的な指導で、多くの生徒から絶大な支持を得ている。
林先生の主な担当講座(抜粋)
[通年講座]
●国語で差をつけて東大合格を引き寄せる
東大対策国語
[通年講習講座]
●京大国語の世界を知る
京大対策国語
[志望校対策特別講座]
●記述型答案練習講座
東大現代文
●記述型答案練習講座
難関国公立大現代文

2006年度の東北大学の入試問題および解答は、東進ドットコムの「入試問題過去問データベース」(www.toshin.com/nyushi)に掲載されています。ぜひ、チャレンジしてみよう。