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2007年5月1日号
第3回難関国立大学・私立大学 古典編

このコーナーでは、2007年度入試問題を徹底分析し、各大学の入試問題に潜んだ出題意図を読み解き、大学がどのような力を持った学生を求めているのかについて探っていく。
 第3回の今回は、難関国立大学・私立大学の古典の入試問題について、東進の実力講師、三羽邦美先生にお話を伺った。このコーナーでは、2007年度入試問題を徹底分析し、各大学の入試問題に潜んだ出題意図を読み解き、大学がどのような力を持った学生を求めているのかについて探っていく。

Q1難関国立大学・私立大学の入試問題の特徴を教えてください。

A1 東大・京大をはじめとする旧七帝大に限ったことではありませんが、国立大学の問題は一部を除いてほぼ記述型です。

古文に関してはジャンルも幅広く、中古・中世の物語、説話、近世の文章が三本柱です。設問形式はおおむね現代語訳、内容説明(どういうことを言っているのか?)、理由説明(〜なのはなぜか?)、心情説明、趣旨の説明(どういうことを言いたいのか?)、本文の要約、といったオーソドックスなものです。

ただし現代語訳といっても、「わかりやすく」「適宜言葉を補って」「主語を明らかにして」など細かく条件がついているケースも多いので、何が求められているかに注意しましょう。

漢文は全学部に必要なわけではありませんから、まずは志望校で課せられているかどうかの認識が大切です。漢字の読みの問題が出題されるかどうか、九州大のように珍しく文学史が出るとか、解釈や書き下しの傍線部が白文か否かなど、大学によってかなり出題形式や難易度の違いがあります。また、北大・東北大・名大(漢文のみ)などは字数制限の設問も特徴ですからね。

私立大学の場合、早稲田大はほぼマーク型、上智大は全マーク型、関西でも同志社大はほぼマーク型、関西学院大は短い現代語訳以外はほぼマーク型で、難関とはいえ国立大学とはまったくタイプが違います。

早稲田大・上智大・立命館大は、志望学部によっては漢文が出題されますので対策をしておきましょう。特に、上智大の漢文はかなり本格的な、難易度の高い問題です。

Q2難関国立大学・私立大学の古典の入試問題では、どのような力が問われているのですか。

A2 2007年度で見れば、名大の品詞分解と文法的説明の問題のような、基礎的な文法問題が出ることはあまりありません。また、単純に単語の意味だけを問う問題も少ないのですが、現代語訳や説明問題にしても、基礎的な文法や単語の力をふまえた総合的な読解力が求められているといえるでしょう。何が問われているのかを見ると、ポイントが重要単語の意味だったり、大切な文法事項だったりというケースが多いですからね。

漢文の場合は古文の場合より重要句法の知識が解答に直結するレベルの設問が多いですから、とにかく句法の勉強が大事です。東北大などは設問の傍線部が返り点・送り仮名なしの白文という形が多いですから、なかなか厳しいですね。

早稲田大は、文法、文学史、古典常識など知識の問題がよく出題されます。2007年度も、学部ごとに見ると政治経済・社会科学は活用形の判断、教育・商・文化構想・スポーツ科学・人間科学は助動詞の判断、法は係り結び、文は敬意の対象などです。

それと、早稲田大の場合は国際教養・社会科学以外の学部では漢文が融合された問題(文は単独)が出題される点に特色があります。配点が低い学部もありますが、対策は立てておきましょう。

Q3難関国立大学・私立大学の古典の攻略のために、今からどのような勉強をしておくべきでしょうか。

A3 私立大の場合には、難関大と言ってもほぼマーク(選択肢)式ですから、あとはそれぞれの学部の設問や選択肢の特徴をつかむことを心掛けましょう。そのためには、過去問による演習が必要です。

特に早稲田大で複数学部を受験する人は、それぞれの学部の過去問に触れて問題の雰囲気の違いを体感しておくことが大切です。

国立大学も、大きく捉えれば要は記述対策だということなのですが、やはり大学によって例年の傾向がありますから、まずは志望校の決定が前提です。

例えば、解答欄が小さい東大の場合は、いかに必要なことを簡明にまとめて表現できるかという力を求めているのでしょう。

それに対して京大の場合は、解答欄は大きいのですが、めいっぱいに書かなくてはいけないということではなく、やはり必要なことを、しかし十分に言葉を尽くしてまとめる表現力が必要です。欄の大きさは余裕を持たせているともいえるでしょう。

このように、各大学の答案のパターンがありますから、解答の作り方の訓練が大切になります。記述力の訓練というのは、誰かに見てもらうことが大切ですから、先生に頼んだり、記述型答案練習講座(添削されて返ってきます)を受講するなど、対策を立てましょう。

しかし、そうした大学別の対策に入る前に、とにかく夏が終わるくらいの時期までは、読解力の土台になる「古文単語」「古典文法」「漢文の句法」といった基礎力の充実に力を注ぐことが先決です。古文・漢文は知識が土台となる科目ですからね。これらの基礎講座を早めに受講して、センター試験対策など、マーク型の練習の中で基礎的な力をチェックしつつ記述対策へ、という手順がいいのではないかと思います。

三羽 邦美(みわ くにみ)先生(古文・漢文)
縦横無尽な知識を駆使し、ゆったりと悠久の世界に誘う独特のストーリー講義が、根強い支持を集める実力派。正攻法でありながら歴史的背景も交えた奥深い授業内容に、「古典食わず嫌い」の受験生もグングン引き込まれ、短期間で確実に合格レベルの実力が身につく。
三羽先生の主な担当講座(抜粋)
[通年講座]
●国語で差をつけて東大合格を引き寄せる
東大対策国語
●京大国語の世界を知る
京大対策国語
●上位私大で古文が得点源になる!
私大古文読解
●二次試験で漢文を得点源にする
漢文読解(上位・難関国公立大対策)




2007年度の東京大学・早稲田大学の入試問題および解答は、東進ドットコムの「入試問題過去問データベース」に掲載されています。ぜひ、チャレンジしてみよう!