edited by TOSHIN TIMES
大学受験は東進ハイスクール 大学入試は東進衛星予備校 予備校の東進ドットコム















2008年4月1日号
第2回 センター試験 数学編

このコーナーでは、2008年度入試問題を徹底分析し、各大学の入試問題に潜んだ出題意図を読み解き、大学がどのような力を持った学生を求めているのかについて探っていく。
 第2回の今回は、センター試験の数学の問題について、東進の実力講師、志田 晶先生にお話を伺った。

Q12008年度センター試験の数学の傾向について教えてください。

A1 数学I・A、II・Bともに解答時間60分で、大問数に変化はありませんでした。平均点はI・Aが昨年54.06点から66.31点に上がって易化し、II・Bは48.94点から51.01点になりましたが、難易度は昨年並みでした。

ここ数年のセンター試験数学の傾向として、国公立大学二次試験で求められるような、より高い思考力が求められる出題が多くなってきました。5年くらい前までのセンター試験では、60分の制限時間で解き切るのは難しいほど問題量が多かったんです。しかし現在は分量が若干減り、その分しっかりと考えて解答を導き出す問題が増えてきたといえます。

以前は、多くの問題を短い時間で解くために、問題を処理する力の方が強く試されていました。しかし、本当の数学の力とは、土台となる基礎の力を総動員して、いかに自分で発展させていけるかどうかにあります。ですから、本質的な数学の力が試されるようになってきたといえるでしょう。

Q2入試ではどのような力が試されているのですか。

A2 今年、数学I・Aの問題で特徴的だったのが、「場合の数」と「確率」です。教科書や参考書で見たことのない問われ方だったので、まず問題文をしっかり読んで、出題意図を正確に把握しないと解けない問題でした。多くの受験生は問題を見てもすぐに解法が浮かばず、まず「この問題の意味は何だろう」ということから始まったのではないでしょうか。そのうえで、どのように解いていくのかというプロセスを組み立てなければなりませんので、問題を正しく読む力に加えて、思考力やアイデアが求められます。。

数学II・Bでは、「指数・対数関数」「数列」「ベクトル」は思考力が求められた問題でした。指数・対数関数は、指数のところに対数が乗っているという今までのセンター試験では出題されたことのない二次試験の色合いが強い問題でした。数列も、等差・等比数列と隣接2項間漸化式を絡めた、二次試験でよく出題される形式でした。ですから、この2つに関してはセンター試験対策を中心に取り組んできた生徒は動揺したかもしれません。ベクトルの問題では、二次試験で出題されるような問題を誘導式にした問題形式だったので、順を追って考えていけば正解することができたでしょう。

I・AとII・Bに共通することですが、若干問題量が減ったとはいえ、60分で解くことは容易ではありません。日頃から問題演習をする際は、制限時間を短く設定して、大問ごとの時間も計って練習を重ねることが必要です。

Q3今からどのような勉強をしておくべきでしょうか。

A3 高3生は、入試本番まで1年を切りました。センター試験はもちろん、入試本番では、いかに思考力の土台となるしっかりした基礎力を身につけられるかどうかが勝負です。そのため、今から夏までにはI・AとII・Bの標準的な問題をひととおり終えて、基礎をしっかりと固めておくことが大切です。夏以降、問題や出題形式に慣れるという意味で、穴埋め問題に挑戦していく。そして穴があれば、教科書やテキストに戻って一つひとつ弱点を克服していく。この作業の繰り返しで思考力の土台となる基礎力が磐石なものになるでしょう。注意してほしいのは、基礎力が不十分なのに、焦って問題演習ばかりに取り組むことです。高得点を取りたい人こそ、基礎力が必要になりますから、まずは薄くてもいいので、I・AとII・Bの幅広い知識を持つことが大切です。

高2生は、現在学校でII・Bを勉強している人が多いと思います。I・Aより難易度が高くなりますので、一つひとつの分野をしっかりと理解していきましょう。一つでも弱点をつくってしまうと、ずっとその分野が足かせとなって前に進むことができません。

そして、来年の冬には今の高3生が受験する2009年度のセンター試験の問題に挑戦してください。受験の目的は、入試本番一年前にどれくらいの点数が取れるのかを確認して、これからどのように点数を上げるかという戦略を立て、受験へのモチベーションを高めることです。

高1生は、まずは数学の勉強の仕方を固めましょう。学校によって学習の進度は異なると思いますが、進学校によくある例で、とにかく授業の進みが速いという場合がありますね。授業についていくことに必死になって、公式や定理をただ暗記するだけの勉強は避けてほしい。一つひとつの公式や定理が、何故そのように考えられるのかという思考の過程を重視してください。

数学は、暗記しなければならない知識はもちろんありますが、覚えた知識をどのように使っていくかという思考力が勝負を分ける学問です。暗記したものをそのまま使うのではなく、その活かし方を考えられるように意識して、これからの勉強に取り組んでほしいと思います。

志田 晶(しだ あきら)先生(数学)
東大をはじめとする難関大合格の実績をひっさげて、河合塾の若き数学科トップ講師が、ついに東進に移籍。「数学的な考え方」を身につける授業で、今まで何気なく使っていた公式や解法の一つひとつが、意味をともなった使える強力な武器となる。センターから東大まで貫かれる本格派の講義は絶大な人気を誇り、教材や全国模試の作成でもチーフとして活躍、参考書も数多く執筆する実力派講師。
志田先生の主な担当講座(抜粋)
●基礎を固め、センター数学I・Aで70%を突破
入試対策:センター試験対策数学I・A(70%突破)
●基礎を固め、センター数学II・Bで70%を突破
入試対策:センター試験対策数学II・B(70%突破)
●数学II・Bのセンター試験頻出項目を体系的に学習し、高得点を狙います
入試対策:センター試験対策数学II・B(90%突破)
●難関私大入試・難関国公立二次試験に対応できる応用力を完成させます
難関二次・私大数学I・A/II・B
●東大および難関大に狙いを絞った数学I・II系の実戦演習
東大対策文系数学I・A/II・B

2008年度のセンター試験入試問題および解答は、東進ドットコムの「入試問題過去問データベース」に掲載されています。ぜひ、チャレンジしてみよう!