多様化する受験生のニーズや社会的価値観の変化によって、個性溢れる学部や学科の新増設が相次いでいる。これは、新しく大学や学部・学科を新設する手続きを文部科学省が簡略化した結果で、この傾向は今後も続くことが予想される。さて、まずは新設大学・学部・学科に関するクイズにチャレンジしてみよう!
答え
- A1: 東京外国語大学
- A2: 医学部 理工学部 看護医療学部
- A3: 第一文学部と第二文学部が文化構想学部と文学部へ、理工学部が基幹理工学部と創造理工学部と先進理工学部に再編。
- A4: ○ 株式会社立の大学第一号は「LEC東京リーガルマインド大学」と「デジタルハリウッド大学院大学」)
大学・学部・学科設置の自由化で新設ラッシュ!
文部科学省による大学設置手続きの簡略化により、大学の組織改革の件数が急増している。個性豊かで多様な大学が発展していくために、社会の変化に対応した大学の新設や学部・学科等の組織づくりが柔軟に行えるように、これまでの基準を緩和したのだ。
原則として大学の新増設を認めない「抑制方針」を撤廃して、新設大学設置における審査の時間を短くし、校地面積基準や専任教員数規定の撤廃などの大幅見直しを行った。つまり、新たな大学・学部・学科を設置するうえでのハードルがぐんと下がり、新設しやすい環境になったといえる。
「試験日程等」「出願資格」「出願資格証明書類」「検定料」「試験場」「受験科目」「リスニングテスト」についてなど、受験生が迷いやすい点について解説されている。受験生はもちろん、高2生・高1生もぜひ今から目を通しておいてもらいたい。ここでは、いくつか抜粋して紹介しよう。
新設学部のキーワードは21世紀での可能性
新設学部・学科の特徴は、21世紀に大きく発展が見込まれる「バイオ」や「情報」など、人材育成や基礎研究活動が必要とされる学部が増加したことだ。また、「国際」「政策」「環境」「メディア」「コミュニケーション」などをキーワードとして、文・法・経済・理学部などの既存の学部・学科を再編するケースも多い。
2008年度新設学部で大きなニュースになったのが、大阪大学と大阪外国語大学の合併と、慶應義塾大学と共立薬科大学の合併だ。大阪大学は、合併により学部生数が国立大最多となり、慶應大は医学部・看護医療学部に薬学部が加わり医系学部の層に厚みが増した。
関東では、上智大学、青山学院大学、法政大学など、大規模な学部・学科改組が予定されている。関西では、毎年のように関関同立が学部・学科の新設を実施しており、2008年度においてもその動きは盛んである。同志社大学は、今の高2生が受験生となる2009年度に心理学部新設を検討しており、2008年度に開設する生命医科学部、スポーツ健康科学部に次いで、同大12番目の学部となる。
2007年度同様、2008年度においても目立つのが「生命系」「スポーツ健康系」の学部・学科の新設だ。この傾向は高2生や高1生が受験生となる、2009年度以降も続くと予想されている。一般的に、新設初年度は志願者が過大になる傾向があるので、受験生は模試などのデータを参考に、受験校を絞っていきたい。
新設学部・学科の可能性は未知数 事前の情報収集が必須
今までの学問や文理の壁を超えて、より広い領域の勉強に取り組みやすくなった新設学部・学科。ただ、学部・学科名からだけでは学ぶ内容が想像しにくかったり、卒業生がいないことから就職に対する不安を抱いている人がいるかもしれない。また過去問のない新設学部や学科は、どのように出題傾向を調べればいいのだろうか。
そんな疑問や不安を解消するためにも、大学が主催する入試相談会やオープンキャンパスに足を運ぶことをおススメする。場合によっては新設学部の教員が説明をしてくれたり、プレ問題をもらうこともできる。新設学部にはどの分野を研究する先生がいるのか、新設学部用に新校舎は建てられているのかなど、事前の情報収集ができるチャンスといえる。 高2生・高1生は、興味のある新設学部や学科があれば、時間のある今のうちから情報を集めて、じっくりと進路について考えてほしい。