<<2002/3


単語などを片っ端から頭につめこんでいく「丸暗記」は、中学生まではある程度効果的ですが、高校生の年齢に達すると、だんだんと非効率な記憶法となります。これは脳の性質によるものです。「丸暗記」による勉強法は、自分の過去の経験や出来事に関連していない記憶をたくわえる作業となります。この「意味記憶」と呼ばれる能力は、中学生の年齢を越えた頃から徐々に衰えていくのです。
それに対し、高校生の年齢からは「いつ、どこで、何をした」というような、自分自身の体験や記憶した時の状況などを関連づけて覚える「エピソード記憶」が優勢になります。これは物事をよく理解し、その理屈を論理的に捉えながら系統立てて覚える能力です。

したがって、覚えたい対象に興味を持って意欲的に臨むことが「エピソード記憶」によって学習効果を高めるポイントになります。皆さんの中には、例えば、Jリーグのチーム名や浜崎あゆみの曲の詞などをすっかり覚えてしまっている人も多いことでしょう。これは興味をもって対象に臨むとθ波(シータ波)という脳波が出現し、この脳波が記憶力を増強させるからなのです。
ですから、同じ勉強をするにも「なるほど!それで次はどうなるんだ?」というような積極的な姿勢で取り組むとよいでしょう。例えば、「1582年
本能寺の変」という教科書的な知識も、明智光秀に奇襲されて無念そうな織田信長の様子を実際に頭に思い浮かべたり、彼の死を、自分の身内がなくなったかのように悲しく思えば、脳は自然に記憶しようとします。教えることが上手な先生は、このことを体験的にわかっており、先生の教え方次第で学習効果が変わってきます。
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