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<<2002/6
早稲田大(法)の安井健人くん(千葉県立
千葉東高校卒)。一学期は高校のマンドリン部で忙しかった。6月、高校生活最後の定期演奏会が終わり、引退。受験勉強だけに集中できたのは去年の7月からだった。 行きのバスの中。同じ高校の友達もいて、終始リラックスした雰囲気だった。でも宿舎に着き、その考えの甘さに気づく。教室には窓がなかった。さらに開講式でのスタッフの一言。「この5日間は遠足ではありません。近くに河口湖や富士山があっても、ここからは出られないものだと思ってください」。食事・入浴・睡眠。それ以外はすべてこの教室で過ごす。まさに「勉強漬け」の環境が整っていた。「そうだ。自分は受験勉強をしに、ここに来ているんだ」。心を入れ替えた。
1日10時間から12時間の受験勉強。安井くんにとっては未知の体験だった。しかし、それを自然と実行できてしまう雰囲気があった。合宿で知り合った他の受験生の頑張っている姿、先生やスタッフからの励ましの言葉。最初は「辛い」と思った勉強時間も、やがてそれが当たり前になり、最終日を迎えるにつれ、「まだ終わってほしくない」という気持ちに変わっていった。 最終日のまとめテストで3位に入賞。表彰式で先生と交わした固い握手。「皆の姿に感動しました」と涙を流す先生の姿。今でも忘れられない思い出である。
第1講。SVOO、SVOC。文型に関する授業だった。授業中に先生から質問されても何も答えられなかった。先生から容赦ない叱咤。「今まで何やってたの」「そんなことも分からないの」。この時、改めて「自分のレベルの低さを認識した」という。 それがバネになり、発奮。とにかく集中して勉強した。授業後、わからないところは先生に質問。時には先生を「独占」してしまうほどの勢いだった。「あんなに集中して勉強したのは初めてでした」と振り返る。 その成果が現れるのは早かった。2日目の夜。コース別授業の確認テストで満点を取った。その時、先生からもらったサイン入りのハチマキ。達成感と自信の源となった、200ページにも及ぶ合宿テキスト。確認テストで初めて自分の名前が載った時、思わず自分のカメラで撮影した順位表。・・・今でも机の上に飾っているという。 夜遅くまで自分たちを見守っていてくれた先生やスタッフの姿にも胸を打たれた。「明け方まで教室に生徒が残っていたら、最後まで付き合ってくれたんですよ。先生やスタッフの人たちが一番寝てなくて辛いはずなのに。その時、改めて『自分も頑張らなきゃ』って気にさせられました」。
合宿最終日の授業。「先生に感謝の気持ちを伝えたい」。自然とクラス全員の気持ちが一つになっていた。遠山くんは、あの様子を今でも鮮明に覚えているという。 最後に山中先生が熱く語ってくれた言葉。「みんなの5日間の頑張り、僕も感動しました!これからが本番です。この合宿で得たことを忘れずに、第一志望校合格にチャレンジしてください!そして大学に入ってからも、向上心を忘れず、自分を磨いてください!!」自分たちのことをこんなに本気で思ってくれる人がいる。それだけで感無量だった。 「それでは終わります・‥」。その瞬間だった。「先生、5日間ありがとうございました!!」。 受講生全員が立ち上がった。しばらく鳴り止まぬ拍手。先生が泣いている。生徒もスタッフもはばかることなく涙を流す。全員が共有する達成感と感動。それは何ものにも代え難い宝物になった。 |