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8月5日、文部科学省の諮問機関である中央教育審議会は、弁護士、裁判官、検事、いわゆる法曹を養成する新しい専門機関、法科大学院(ロースクール)の設置基準などを答申した。
法理論と実務の架け橋を強く意識した教育の充実、法学部以外の他学部出身の学生や社会人への門戸開放など、再来年4月のスタートに向けて徐々に骨格が見え始めた法科大学院。
法改正などの具体化に向けて、今後もこの話題から目が離せない!?

現在、日本の司法制度において、弁護士、裁判官、検事になるためには司法試験に合格する必要がある。しかし、例年3万人が受験し、合格者は約1000名程度。合格率は実に3%弱という、日本の国家試験の中で最難関といわれている。
このため、経済のグローバル化や国民の意識・価値観の多様化で年々訴訟件数が増えているにも関わらず、裁判にたずさわる法曹人口が先進国の中で極めて少ない
>>裁判の長期化、という悪循環を生み出しているのである。(下記参照)
資料1 法曹※人口と諸外国との比較
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法曹人口 |
法曹一人当たりの国民数 |
| アメリカ合衆国 |
941,000
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290
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| ドイツ |
111,000
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740
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| イギリス |
83,000
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710
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| フランス |
36,000
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1,640
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| 日本 |
20,000
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6,300
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法曹:法律事務に携わる弁護士・検察官・裁判官を指す。

こうした問題に風穴を開けようとするのが、2004年4月に開設される法曹養成の専門機関、法科大学院である。すでにアメリカで法曹養成制度として発達しているロースクールの制度を取り入れた形となっている。
従来は、基本的に学歴に関係なく受験できた司法試験制度。今後は、法科大学院での課程を修了した上で司法試験の受験資格を得ることが主流となる。医学部と医師国家試験との関係をイメージすれば分かりやすい。政府の司法制度改革委員会では、同大学院修了者の合格率を約7割から8割に想定し、法曹人口の拡大を目指している。
なお、法科大学院の標準的な修了年限は3年。すでに法学を終了した者は2年に短縮される。(下記参照)
去る8月5日、中央教育審議会が示した法科大学院の設置基準によると、民法、刑法などの基本を学ぶ法律基本科目群に加えて、模擬裁判、依頼人との面接、調停、関係法会の調査と解決案の検討や企業・官公庁の法務部での研修など、実務面での取り組みと充実を強く求めた。


この設置基準で注目すべきポイント。それは、法学部出身者が大半を占めた従来の法曹界に、他学部出身の学生や社会人に一定割合以上の門戸を開放している点である。たとえば、理工系や医歯薬系といった、理系学部出身の学生にも法科大学院への入学チャンスが認められている。医学部出身の弁護士や裁判官が誕生することも、現実のものになってくる。
今春、2002年度入試でも、各大学で法学系学部の人気が上昇。東大や早稲田大、慶應義塾大など、法学部を持つ大学を中心に約100校が法科大学院の設置を検討している。今後も、最新の動きに注目していきたい。
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