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受験生に人気の慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部。両学部を総称してSFCと呼ぶが、この両学部は超長文の出題で有名。

3000ワードもの長文を読みこなすためには、どのような能力が必要なのだろうか?また、そのような問題を出題する側の意図とは何か?今回は、難関大英語入試分析に定評のある横山雅彦先生にお話を伺った。


2002年度出題の、環境情報学部の問題冒頭文。早稲田の人間科学と出典が同じ。

1997年度出題の、早稲田大学人間科学部の英語、大問 I の(iii)


今年の総合政策学部のテーマは二問とも「平和」。環境のほうは「幸福」の社会科学的アプローチがテーマになっていました。あと、特筆すべきは環境情報の問題 I の冒頭文が、1997年の早稲田大学人間科学部大問 I の(iii)の出典と同じものだったのです。両学部が自然と文化や人間という学際的な視点をテーマとしているため、似通った出題になるのはうなづけます。しかし、SFCと早稲田の人間科学部の出典が同じだった前例はないので、注目すべき出題だったと思います。



簡単に言うと、学問における読み書きができるかどうかを見ているのがSFCの出題傾向だといえます。今、世界の学問をリードしているのはアメリカです。つまり、最先端の知見は英語で発表されます。総合政策や環境情報という学際系の学問は最先端の研究ですから、大学に入ると読まなければならない論文はほとんど英語なのです。だから、英語の論文が読めて、卒業論文が書ける程度の論文作成力があるかどうか、つまり大学で学問するために必要な読み書きの能力を見るのがSFCの入試問題なのです。



問題を見れば分かるように、非常にレベルが高い問題です。人文・社会と人文・自然と、これまで縦割りで政治や経済、文学などと線引きされてきたことがどのように関わってくるかということに対して、問題意識をもつということが大切です。
今後、SFCは英語の問題を廃止してTOEFLに移行する予定であるという発表が2001年にありました。TOEFLというのは、大学に入って講義が聴けるか?大学のテキストが読めるか?・・・要するに大学に入って学問するための英語力を問う試験なので、まさにSFCが学生に求める英語力をはかるのに格好の試験となるのです。
受験生には、受験勉強は学問の準備だということを頭に入れて勉強して欲しいですね。



まず、アジア諸国の近代化とからめてポストコロニアルというテーマは両学部で出題される可能性が高いと思います。これは簡単に言えば、非西洋の立場から西洋近代500年を批判的に再検討しようという学問的動向です。また、ジェンダー論も重要なテーマです。「男らしさ」や「女らしさ」は、社会の制度による刷り込みなのです。これは心理や社会、政治、経済などが複雑に絡まってくる問題ですから、今後も注意していく必要があると思います。


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