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文系で早慶上智を目指して勉強している人は、ぜひ東大後期を狙ってほしい。

東大後期(論文 I )の問題は1500ワードくらいの長文、SFCの2題ある出題のうち、1題分くらいの分量です。そして文章の難易度としては早慶上智レベルほど高くありません。




2002年度東大後期(論文 I )の問題冒頭文

同じく2002年度東大後期(論文 I )の設問文

今年の東大後期の問題は、扱っている内容としてはかなり本格的で難しいものでしたが、英文としての難易度はそれほど高くありませんでした。

1番は、本文を読んで、「アダム・スミス」と「チャールズ・ダーウィン」のそれぞれの考え方の、共通点と相違点をまとめる問題。2番は、下線部の意図するところを、本文から具体例を読みとってまとめる問題でした。つまり両方とも完全に、英語としての要約問題です。

そして3番が論述問題、いわゆる小論文です。筆者の論述を参考にして、選択肢ア、イのいずれかの立場から、論理的に展開させて解答するものでした。これはまず長文を読んで、筆者の考えが、アの選択肢に該当することを読みとれることが前提になります。アを選ぶと賛成論になるので、きちんとロジックを用いて説明すればいい。しかし、イだと反対論になるので、ディベートの論理を用いて反論しなければなりません。

ここで注意してほしいのは、この問題はアとイのいずれを選んで解答してもよかったのではなく、ア(賛成論)を選ばなければならなかったということです。なぜなら、イを選んで反論するということは、筆者のみならず、その背後にあるロジック、すなわちアダム・スミスやチャールズ・ダーウィンの考えまで含めて相手どることになるからです。そんなことは普通の受験生はもちろん、僕たち予備校講師にしても無理です。

ですから3番は、自由に書けとはいいながら、実は読解段階で答えが出ていたんですね。


東大後期の出題意図は非常に明確で、大学で学問をする準備ができているかどうかを問うています。

文学、経済学、政治学、宗教学など、あらゆる全ての学問分野は西洋近代から生まれました。西洋の思考様式が、ロジックです。そう考えたときに、大学側は何を試したいかというと、日本語、英語を問わず、入学してからロジックを使って論文が読めるのか、そしてロジックを使って書いたり説明したりできるのかということなんです。



結局、大学側が見たいものは早慶上智にしても東大にしても同じだからです。難関大になればなるほど論理的にしっかりした文章を出題して、論証する力を試してきます。

東大後期の文章は早慶上智に比べると、比較的易しいことも理由の一つです。センターさえクリアできて早慶上智を目指す人なら、ぜひ東大後期も視野に入れて勉強していってほしいですね。


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