「受験勉強は予備校の自習室で」、これは恐らく多くの受験生にとって最も効率のよい勉強空間だと思います。私もはるか彼方の昔、受験生だった頃、夏の間は日が暮れたら「日本史」と決めて自習室で必死に勉強したものです。辛くもあり、楽しくもあり、ストレスがたまるようで達成感もあり、なかなかに一筋縄で行かない18の夏でしたが、ここでの問題は小論文です。
例えば日本史の出題で、その問題について何も勉強していなければ解答が出てこないように、小論文も出題されたテーマについてその場で初めて考えるような状況であれば、それは明確に敗北です。多分、すっきりとしない答案を書いて試験会場を後にすることになります。これは当然に避けなければならない事態です。
ならばどうすればいいでしょう。まず頼りになるのが図書館の専門書籍群です。突発的な対応能力を問う悪問・奇問でない限り、知識をベースにした問題が多い小論文では、テーマに沿った傾向と対策、すなわちテーマ別の読書は効果的です。それもじっくりと1冊1冊読んでいくような熟読ではなく、まずは超速読、1冊2分の読破をお勧めます。立ち止まらずページをめくり続け、勘で面白そうなところにあたりを付けながら、さっさと最後まで見てしまいます。そしてこの超速読で50冊を読破、改めてその中でじっくり読むべき本をセレクトします。勘とセンスが頼りですが、なかなかに上手くいくのと同時に、まさに過去問が呼んでいるとでも言うようなジャストフィットの本が現われます。そうなるとしめたもので、単にその本を読むだけで、いや読めば読むほどそれがそのまま傾向と対策になるという美しい状況が生まれます。
知識をベースにした小論文の出題では、あるテーマについて事前に知っていなければ始まらないのですが、逆に言えば知っていたらそれでおしまい、とも言えるのです。自分の意見や考えも大切なので、自分の考え、価値観に沿った本を探すこと、それがまずX軸です。一方、過去問題が提示する様々な知識や発想も大切で、それを揃えて行く努力がY軸です。このX軸とY軸の相関関係で小論文はうまくなっていきます。
私が受験生だった頃、夏、勉強に行き詰まるとよくプールに行って昼寝をして息抜きとしていました。こんな息抜きと同時に、小論文受験者にはお手軽に書籍を楽しむことのできる図書館での超速読をお勧めしたいところです。
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