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公開日 : 2017/09/12

Q.勉強しなければと思っているけれど、やる気が起こらない

大学受験のことを考えると勉強が必要だとはわかっているのですが、つい他のことに時間を使ってしまい、なかなかやる気になれません。 (高2男子)
勇気を持って現実を受け止める 今はやる気を 「起こしていない」だけ

この方が回答してくださいました!

哲学者
きしみ いちろう
岸見 一郎 先生

1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。京都聖カタリナ高校看護専攻科非常勤講師。著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『人生を変える勇気』(中央公論新社)『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)『三木清「人生論ノート」を読む』(白澤社)『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、訳書にアドラー『個人心理学講義』『人生の意味の心理学』(アルテ)、プラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)など多数。



やる気は起こすもの「やる気が起きない」はやる気を起こさない決意の表れ


 やる気は起こすもの。「やる気が起きない」という言い方は、実は、やる気を起こさないでいる決意のようなものです。「本気を出しても良い結果を得られないかも」と怯え、やる気をわざと起こしていない状態です。行動を起こすと良い悪いに関わらず結果が出てしまいます。つまり、自信を持てないのです。  



現実を受け止める勇気を持つ   


 ではどうすればよいか? まず、良い成績が出そうどうかにかかわらず、現実に直面する勇気を持ちましょう。行動しなければ結果はわからないからです。  


 今やる気が起こらないというあなたは、現実を受け止める勇気がない状態です。つい他のことをしてしまうのも同じ。別のことをしてしまう状態、勉強ができない理由にしているのです。考え方が逆なのです。やる気が起きないために勉強できないのではなく、勉強しないためにやる気を起こさない。勉強しないために、やる気を起こさないために、他のことをやってしまっているのです。 結果にとらわれず、とりあえずやってみる。


  勇気を持つことに気づけたら、結果にとらわれず、とりあえずやってみる。そして、出た結果を受け入れて、次に生かします。この繰り返しがとても大切です。大学入試を控えているならば、とにかく勉強しなくてはならない。仮に悪い結果だとしても現実を受け入れなければならない。結果が望むものでなければ、いよいよ勉強に励むしかないのです。   


 理解してほしいことは、結果ではなく、プロセスが大切だということ。努力しても結果がついてこないことは多々ありますし、結果を重視しすぎると、結果さえ出せばいいと考え、不正行為を犯す人もいます。それでは本末転倒です。  


 やる気はまわりの人から言われて起こすものではありません。これではだめだと思ったら、自分でやる気を起こすしかないのです。「やる気が起きない」ではなく、「やる気を起こさない」という自分の考え方があることに、いち早く気づいてほしいですね。



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