Q.勉強しなければと思っているけれど、やる気が起こらない
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1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。京都聖カタリナ高校看護専攻科非常勤講師。著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『人生を変える勇気』(中央公論新社)『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)『三木清「人生論ノート」を読む』(白澤社)『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、訳書にアドラー『個人心理学講義』『人生の意味の心理学』(アルテ)、プラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)など多数。
やる気は起こすもの。「やる気が起きない」という言い方は、実は、やる気を起こさないでいる決意のようなものです。「本気を出しても良い結果を得られないかも」と怯え、やる気をわざと起こしていない状態です。行動を起こすと良い悪いに関わらず結果が出てしまいます。つまり、自信を持てないのです。
現実を受け止める勇気を持つ
ではどうすればよいか? まず、良い成績が出そうどうかにかかわらず、現実に直面する勇気を持ちましょう。行動しなければ結果はわからないからです。
今やる気が起こらないというあなたは、現実を受け止める勇気がない状態です。つい他のことをしてしまうのも同じ。別のことをしてしまう状態、勉強ができない理由にしているのです。考え方が逆なのです。やる気が起きないために勉強できないのではなく、勉強しないためにやる気を起こさない。勉強しないために、やる気を起こさないために、他のことをやってしまっているのです。 結果にとらわれず、とりあえずやってみる。
勇気を持つことに気づけたら、結果にとらわれず、とりあえずやってみる。そして、出た結果を受け入れて、次に生かします。この繰り返しがとても大切です。大学入試を控えているならば、とにかく勉強しなくてはならない。仮に悪い結果だとしても現実を受け入れなければならない。結果が望むものでなければ、いよいよ勉強に励むしかないのです。
理解してほしいことは、結果ではなく、プロセスが大切だということ。努力しても結果がついてこないことは多々ありますし、結果を重視しすぎると、結果さえ出せばいいと考え、不正行為を犯す人もいます。それでは本末転倒です。
やる気はまわりの人から言われて起こすものではありません。これではだめだと思ったら、自分でやる気を起こすしかないのです。「やる気が起きない」ではなく、「やる気を起こさない」という自分の考え方があることに、いち早く気づいてほしいですね。