Q.奨学金を借りてまで大学進学する意味はありますか
この方が回答してくださいました!
早稲田大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得満期退学。千葉大学普遍教育センター助教、准教授を経て、2016年から千葉大学国際教養学部准教授。日本の奨学金制度・政策や教育機会の格差を解消するための制度・政策の在り方を研究している。教育社会学、教育行財政学、高等教育論を専門分野とする。
大学に行く目的を考えることはとても大事
確かに具体的な目標を持たずに、「みんなが行くから行く」や「何となく」という気持ちで大学に進学するのはもったいないですね。貸与奨学金は当然、返済する義務がありますから、卒業した後にその返済が大きな負担となることもあります。
ただ何となく大学に進学するのではなく、「何のために大学に行くのか」をはっきり考えておくことが大事です。「私はこの大学でこれを勉強したい」「将来、○○という仕事に就くために●●という勉強をしたい」という気持ちが、大学進学において大切であることは、間違いはないと思います。
大学に行くことの価値とは!?
さらに、今の世の中はグローバルの時代であると同時に変化が激しい時代です。そのような社会のなかで、専門的な知識や世の中の変化に対応できる力を身につけることは、より一層重要になっています。大学では、高校時代と比べ、それらの力を身につけるチャンスが数多くあります。留学など、学生時代にしかできない多くの経験も、その後の人生にプラスになるでしょう。
現在、日本では、高校卒業生の約半分が四年制大学に進学します。もちろん、大学進学が全てではありませんが、しかし、専門的な勉強やさまざまな経験ができるチャンスが広がることで、あなたが夢や希望を実現することや、望んでいる仕事に就ける可能性も高くなるでしょう。
もし、いまはまだ、具体的に自分の夢や将来に就きたい仕事が見つかっていないのだとしたら、大学時代は自分のやりたいことを見つけ、新たな夢に出会うチャンスと考えることもできます。いま自分自身のことを考えることはとても大切です。大学進学前にしっかりと考えて、夢や目標を見出すことが出来ると良いですね。