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Q.行きたい大学があるけれど、親が許してくれない

僕は先輩が通う大学に行きたいのですが、親はダメと言います。もっと難しいところを望んでいます。でも行きたい大学に行くのが一番だと思うのですがどうなのでしょうか? (高2男子)
なぜその進路に進みたいか? をハッキリさせて 最後は自分で決断しよう

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早稲田大学 教育・総合科学学術院 教授
みむら たかお
三村 隆男 先生

24年間の高校教員を経て、2000年上越教育大学講師、公立中学校スクールカウンセラーとなる。2003年日本進路指導協会賞受賞。2008年より早稲田大学教授として教職大学院における教員養成に取り組む。現在、アジア地区キャリア発達学会副会長、日本キャリア教育学会会長、早稲田大学教授、厚生労働省労働政策審議会委員を務めている。2017年5月現在



親に理解してもらえるような理由をみつけよう

 

 ご両親がどうして許してくれないのかを明らかにし、どれくらいその大学に行きたい、その職業に就きたいのかを理解してもらうことが大切でしょう。直感でこれがやりたいと言うのではなく、きちんとした理由があればご両親が許してくれる可能性はうんと上がるでしょう。


 そのために、進路を決めるまで、自己理解を深め、進路情報の収集に努めましょう。進路についての知識を深めるなら、担任や学校の進路担当の先生と話をするなど第三者からの意見を聞くことも大事です。



最後に決めるのはきみ自身

 

 ご両親からのアドバイスもとても大切な進路情報の一部なので、一つの選択肢として耳を傾ける必要もあります。ただ、進路選択に失敗したときに、ご両親に責任をなすりつけるようではいけないですし、後悔することにつながりかねません。


 自分で決断したことならば納得できるし、辛いことがあっても踏ん張れるでしょう。自分の将来やりたいことについて自分に問いかけ、しっかりと考え、自分で決断することが大切です。



きみへのメッセージ


 世界はきみに開かれています。是非世界平和や繁栄に貢献できる人材、人物を目指して頑張ってほしいと思います。ドメスティックな見方(日本的な発想)ではなく、難民・格差・貧困問題など世界の状況に目を向けてグローバルな視野を持ち、自分のできることを考えてみてください。 



親の人生ではなく自分の人生  自らに深く問い、 答えを見つけよう

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哲学者
きしみ いちろう
岸見 一郎 先生

1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。京都聖カタリナ高校看護専攻科非常勤講師。著書に『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』(古賀史健と共著、ダイヤモンド社)、『人生を変える勇気』(中央公論新社)『よく生きるために働くということ』(KKベストセラーズ)『三木清「人生論ノート」を読む』(白澤社)『老いた親を愛せますか?』(幻冬舎)、訳書にアドラー『個人心理学講義』『人生の意味の心理学』(アルテ)、プラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)など多数。



自分の人生を生きる


 親は無意識のうちに競争を促すことがあります。「本気を出したら勉強できるのに、なんで本気出さないのか」と言うのです。そのときに、「本当に自分がやりたいことをしたい」と言えるのは、すごく立派な生き方です。自分の人生を生きていることになりますから。 


 そのためには、「自分は何のためにその大学に行きたいのか」という本質的な問いを立て、それを深く考えてみることが重要です。


 「先輩が通うから」や「親に言われたから」では自分で深く考えたとは言えません。ただ「有名な大学に入りたい」や「世間にいい評価をされたい」など、あなたの個人的な自尊心を満たすためだけでは、つらくなったときに勉強を続けることができません。


 「この勉強が世のため、人のためになる」と思って勉強する人はがんばれます。「世のため、人のためを思って、行きたい、やりたい」というところまで高めてほしいですね。



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