大学受験|日本史

名人の授業


金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本【改訂版】文化史

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 歴史の「なぜ」に踏みこもう
 私はいつもいいます。日本史は暗記科目ですが,羅列してある用語を覚えるのには,たいがい限界があります。でも,納得して頭に入れた知識は忘れにくいものです。
 じゃあ,どうやって納得したらいいのか。ある日,読者のみなさんが「なぜこの事件がおこったのか」という疑問にぶつかったとします。解決したい。でも,解決してくれるものがなければ,「まあいいや」とあきらめてしまうでしょう。
 本書は,東進ハイスクールでの私の授業の持ち味を最大限に活かし,再現したものです。私はいつも,物事の因果関係と用語の意味については,できるだけわかりやすくお話しするよう心がけています。本書を読んで,まず納得してください。そうすれば一見退屈にみえる大学受験の日本史も,ドラマチックに展開していることがわかり,暗記という退屈な作業にとどまらない,とても面白い学問になるはずです。

 金谷の「表解」で時期把握を
 本書は古代から近現代までの文化史を1冊にまとめました。第1〜2章は古代,第3〜4章は中世,第5〜6章は近世,第7〜8章は近現代の文化を扱います。
 本文に入る前に,各章の全体像としての表が出てきます。これは,各文化をテーマごとに示すと同時に,大学入試の重要頻出ポイントのまとめでもあります。(注:著者が授業で表を板書するため「表解板書」と呼ばれる)
 各章で表の切り口はかわります。第1章の「飛鳥・白鳳・天平文化」の前半は仏教や寺院といった大きな単位で区切っていますが,第3章の「鎌倉時代と室町時代の文化1」の前半は仏教を細かく念仏・題目・禅の項目に分けています。この表の切り口によって,それぞれの文化の特徴や構造がつかめるようになっているのです。

 歴史は未来の道しるべ
 過去の歴史は,現代に生き未来をつくる私たちに,教訓を与え,ものの見方を示唆してくれます。それらをわかりやすく伝えるために,私自身の史観をまじえてお話しすることがあります。脚色をつけることもあります。文化史は,その作品の作者や成立年代など研究者の間でも意見が分かれているものもあり,異論のある部分もあることでしょう。ただ,根本的に私の史観は教科書にもとづいたものであるということを,ここにお断りしておきます。
 おそらく,読者の皆さんにもそれぞれの史観があるかと思います。歴史というものは多様な角度からみることができますから,読者の皆さんの史観と私の史観が異なることもあります。そういったことも頭の片隅において,本書をご理解いただければ幸いです。
 では,文化史の「なぜ」と「流れ」に,最後まで,納得いくまでおつき合いください。本書が皆さんの学習の一助となり,さらなる好奇心がうまれることを祈っています。


2020年7月 金谷俊一郎

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