大学受験|英語

名人の授業


名人の授業シリーズ 渡辺の基礎から受験までとことんわかる英文法 上

message.gif

 もし君が、「どんな大学でも受かればいいんだ。そこそこの大学なら、それでいいんだ」と考えているとすれば、本書を必要とはしない。「あの難関国公立大学、早慶などの難関私大、あるいは医学部に受かりたい。いや、その運命にあるんだ」「どうしても受かりたい志望大学があるんだ」という強い思いを心に秘めている、そんな君だけ、本書の扉を開いてくれ。もちろん現時点での学力や、君の通う高校のレベルなど関係ない。
 「でも、そんな大それた夢、私には無理」と考えてはいないだろうか?
実はそれが、大きな誤解なのだ。難関大学など、1 年間に何万人も受かるのである。オリンピックで金メダルを取れと言っているのではないのだ。難関大学に合格するためには、ごく普通の高校生が、ごく当たり前のことを、当たり前の時期に、当たり前のようにこなしていくこと、ただそれだけだ。残念なことに、それに気付かないまま、多くの受験生が時間切れとなってしまうのだ。難関大学合格のために取り組むべき英文法についての当たり前を、ごく普通の高校生の君(決めつけてスミマセン)に具体的かつ明確に示した、絶対にハズせない必須英文法の完成マニュアル、それが本書なのである。
 その前に、1つお願いしたいことがある。「今さら無理」「どうせダメ」「自分はこの程度」など、自分で自分の限界を定めるような言葉は、以後絶対に慎んでいただきたい。そんな言葉を吐いてしまった瞬間、すべてにブレーキがかかり、君の日常生活と将来が、それに見合ったそこそこのものとなってしまうからである。今すぐ心のブレーキを外し、過去をリセットすること。英語が苦手という人は、すべてを忘れることだ。大切なのは、今日以降、私との約束を必ず守ること。それができれば、難関大学合格に必要な英文法を、君が思っているよりずっと早く完全マスターできると、私は確信している。
 これまで何度も夢に向かってスタートしたけれど、わずかな挫折を経験して、現実を思い知らされると、都合のいい言い訳とともに情熱の炎も消え失せ、やむなく夢を諦めた君。それどころか、夢に向かって、なかなか行動を起こせなかった君。でも、今度こそ大丈夫。君の夢は必ず叶うと断言する。なぜかって? 君は今、書店で本書を手に取り、最初のページを開いているじゃないか。机に向かって、私とともに、第一歩を歩み始めたじゃないか。よくぞ、一歩踏み出したぞ。あれこれ悩んではならない。人は何事においても、悩んでいる時間、行動を開始するまでの時間が、実は意外に長いのである。いったん行動に移せば、ゴールは思いのほか近いのに……。

 そうだ。今日が君にとっての運命の日なんだ。
       
       年    月    日

 さあ、この記念すべき日を明記しよう。誕生日の次に大切なこの日を。そして、ずっと今日を覚えておこう。昨日までの君はもういない。

 ただ、忘れてはならない。誰しも、つらく苦しいことは長続きしない。私も含めて、我々はそれほど強くはないのだ。そのため、集中力を持続するには、何より楽しくなければならない。「楽しく学んでいたら、気付くと学力もつき、英語好きになっていた」―― 本書の中で、そんな不思議な体験を積み、君の大学受験への漠然とした不安を、「見えた」「よし、いけるぞ」という志望大学合格の確信へと変えてみせよう。
 もう後ろは振り返らない。前だけを見て進め。本気で大学受験を楽しもう。最強の「夢実現のスペシャリスト」として……。

東進ハイスクール・東進衛星予備校 講師 渡辺勝彦

閉じる