語学


今すぐ話せる!シリーズ いちばんはじめの広東語単語

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 国土交通省・観光庁の発表によると、2015年に日本を訪れた外国人旅行者の数は、1973万7000千人(推計)に上り、2000万人の大台にもう少しというところまできている。国・地域別にみると、中国大陸・台湾・香港からの訪日者数が上位を占め、それぞれ499万・368万・152万人に達した。今後も、日中間民間交流の深化と2020年東京オリンピック開催に向け、日本に関心を寄せ、興味を持つ中国人と中国系観光客の来日が、さらに増加することが予想されている。
 このような背景から、今や東京をはじめ、地方の観光地にも中国語の案内や看板を見かけることも珍しくなくなり、街角で香港から来た観光客達と会話を交わす場面も多くなったと実感している。
 広東語は主に、香港や中国南部の広東省、広西省の一部、マカオなどで使われているが、これらの地域だけでなく、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランド・ヨーロッパ・東南アジアなどに移民した広東系の人達の間でも、内輪の交流には広東語が使われるなど、世界中で広く使われている。
 このような現状に対応し、国際交流を促進させるため、東進ブックスの「今すぐ話せる」シリーズのリニューアルを行う際、広東語を加える運びとなった。誠に喜ばしいことである。広東語を使って、広東語を母語とする中国人や中国系外国人とのコミュニケーションを図りたい日本の学習者に対して、朗報であるに違いない。
 本書は、2001年に発刊された初版本をもとに、現在の社会状況に合わせ、使われなくなった単語を外し、新しい単語を追加している。また、ステップアップやブレイクタイムなども大きなリニューアルを行った。さらに、文法に触れる場合には、分かりやすさや簡潔さに気をくばり、文章の構成を初心者にも理解しやすいようにしている。
 広東語学習者には、「事半功倍(半分の労力で倍の成果)」の効果を得られるように、是非、「今すぐ話せる」シリーズの「いちばんはじめの広東語会話」も参考にしていただきたい。

山本康宏

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