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Leader×Reading 英語長文多読演習 アメリカの歴史【上】

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Preface ──まえがき──

 「英語の長文を読んで,英語の力を伸ばす」。これはもちろん大切です。ですが,みなさんには,その先を目指してほしいと思っています。急速な情報化と技術革新により,グローバル化がますます進んでいる社会では,英語を身につけることは当然のこととしてみなされつつあります。そのような状況の中で,英語だけを学んでいるのでは時代に取り残されてしまうかもしれません。大切なのは,「英語で何を学ぶか」,つまり,「英語+α」です。本書では英語に加え,アメリカの歴史を学ぶことができるようになっています。他国(本書の場合はアメリカが中心ですが)の歴史や文化を理解すること,すなわち教養を身につけることは国際理解の第一歩であると共に,その国の人々に対する尊敬や思いやりを示すことでもあると思います。英語さえ話せればとりあえずはアメリカ人と話ができますが,教養に裏付けされたコミュニケーションをする方がより深くわかり合えるのは明らかです。みなさんは将来,世界へ羽ばたき,世界に貢献する「人財」になるはずです。本書で,そのときに恥ずかしくない教養の土台を作ってください。
 また,本書は,アメリカ史を英語で学べるだけでなく,大学入試やその他の英語資格試験への対策としても非常に有効です。まず,使用されている英語のレベルはCEFR基準のB1前後に限定されています。そのため,大学入試への基礎固めはもちろんですが,英語資格試験の基礎固めとしても最適です。また,各章の最後には内容の理解度を測るための設問が掲載されていますので,英文を読みっぱなしにすることもありません。本書は主にReading力を伸ばせる教材ですが,読み終わった後に英文の音声をダウンロードして学習することでListening力の強化にもつながります。さらに,本書で使われている単語は,WritingやSpeakingでも使用できるものがたくさん散りばめられています。ですから,本書を読むことは,Reading力の向上だけではなく,ほかの技能の向上へもつながっていきます。
 最後に,高校生はもちろんですが,留学準備をしている方や,英語に再チャレンジする社会人の方も,ぜひ本書で英語力と豊かな教養を身につけてください。あぁ,私も,高校生や大学生のときにこんな本に出会いたかったなぁ。

東進〈英語〉講師
武藤一也

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 受験生時代の私は,世界史は大好きでしたが英語は大嫌いでした。当然,世界史の勉強は楽しいのですが,英語の勉強は苦痛です。そうはいっても,大学入試では英語から逃げることはできません。「世界史と同時に英語も勉強できればいいのに…」と,何度も思ったものです。そのような,受験生時代の私の「希望」を実現したのが本書です! 私のように,「世界史は得意だけど英語は苦手」な方にはもちろんのこと,そうではない方々にも楽しんでいただけるよう,本書(「世界史」講義)は以下の3点を意識して執筆しました。

[1]「教養」の世界史・・・「アメリカ合衆国の特色」や「大統領選挙の仕組み」など,知っておくことで時事問題をより深く理解することができる知識や,「トウモロコシの謎」など普段の会話のネタになるような,「教養を深めるため」の知識を簡潔に執筆しました。
[2]世界史の「盲点」・・・世界史には,「ルネサンスという言葉の意味」や「新教と旧教の違い」など,多くの受験生が意外と理解できていない「盲点」があります。「理解できないものは,覚えられない」が私のモットーです。世界史初心者でも理解できるよう,わかりやすい言葉づかいで多くの「盲点」について解説しました。
[3]「論述問題」の要点・・・「大西洋三角貿易について150字以内で説明しなさい」や「イングランド銀行と国債が果たした役割について200字以内で論ぜよ」などといった論述問題は,多くの世界史受験生にとって悩みの種となっています。論述対策についてのアドバイスを求める受験生も多くいますが,結局のところ物事には因果関係がありますので,「なぜ,そうなったのか」という原因・理由をしっかりと理解し,それを結果と結びつけて文章化すれば,解答を導き出すことは可能なのです。そこで本書では,アメリカの歴史に即しつつ,論述問題で問われる数多くの頻出テーマについて,その原因・理由・背景などを解説しました。「なるほど!」と理解しながら読むだけで,そのまま論述対策につながります。

 以上のように,教養を深めつつ,世界史の受験対策にも直結する知識をふんだんに盛り込んだのが本書(「世界史」講義)の特色です。アメリカを中心としてグローバル化が進む現代社会において,世界史の知識は「今」を理解するためには不可欠です。アメリカの歴史を主軸としながら,多くの知識・教養を一緒に身につけていきましょう。

東進〈世界史〉講師
加藤和樹

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