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共通テスト対策


東進 共通テスト実戦問題集 倫理,政治・経済

◆出題傾向から「オリジナル予想問題」を掲載!
 本書は,大学入学共通テスト(以下,共通テスト)と同じ形式・レベルのオリジナル問題を4回分収録した共通テスト「倫理,政治・経済」対策の問題集である。
 「共通テスト」試行調査時に公開された「問いたい資質・能力」(「倫理」と「政治・経済」)の方向性を踏まえつつ,実施初年度となる2021 年度「共通テスト」第1日程および第2日程の出題傾向・形式に合わせて作問した。
 さらに,その科目特性から,時事用語や時事テーマなどの分析を中心に,これからの出題予想という観点を織り交ぜている。「新たな出題傾向や時事問題には対応できないのでは……」という不安は無用である。本書では,共通テストで問われるであろう「基礎」から「時事」までを効率的に学習することができる。

◆「公民」の科目特性に注意しよう!
 「公民」はかつて「現代社会」「倫理」「政治・経済」に区分されていたが,センター試験時代の2012 年度から「倫理,政治・経済」という科目が導入された。以後,旧帝大などの難関大では公民の指定科目を「倫理,政治・経済」とするケースが多い。
 「倫理,政治・経済」では「倫理」と「政治・経済」の2科目を学ぶ必要があるが,両方を合わせても,「世界史」や「日本史」の教科書1冊分程度である。格別に負担が重いということはないだろう。とはいえ,高校によっては,公民の授業で「倫理」と「政治・経済」を十分に学習できない場合もあるだろう。できるだけ早くから教科書の内容をしっかりマスターし,本書や模試で実戦的なトレーニングを積むことが求められる。
 特に,「政治・経済」分野では,普段から新聞などのメディアを通じて時事的な社会問題に関心を持つことが重要である。ニュース記事を読みこなすことは「共通テスト」対策として必須となる。用語集などをそばに置き,必要に応じて語句の理解に努めつつ,時事用語の意味をおさえていけば,自然に全体像が見えてくる。

◆暗記よりも内容理解に努めよう!
 「公民」科目は相互に関連している点もあるが,「倫理,政治・経済」では,歴史的な背景を問う出題も見られるなどの特徴がある。細かな年号や人名だけを覚えるのではなく,その思想や制度・仕組みがなぜ確立してきたのか,どのような問題点があるのか,という大きな流れと因果関係を理解することが,何よりも大切になる。
 よって,「倫理」と「政治・経済」では,ただ知識をつめ込むというよりは,1つひとつの内容の本質や意味を理解することが大切となる。社会科は単に暗記科目だと思っているとしたら,その考えを改めてほしい。「なぜそうなるのか?」という問題意識を持って学習を進める必要がある。
 例えば,漫然と時事的事項の名称だけを「知っている」気分になり,その背景や思想・理論・歴史を知らないために選択肢で「知っている」単語に惑わされて正解にたどり着けない,ということはあってはならない。「知っている」つもりになっている用語や事項の理解を深めるには,何度も教科書やテキストを読み,用語の意味がわからなければ用語集やインターネットを参照し,巻末の索引にある用語を確認したらその内容をイメージできるくらいになるまで読み込んでほしい。
 また,共通テストでは限られた時間内で正確に解答する力が求められる。出題形式に慣れることは合格点を得るための必須条件である。東進「共通テスト本番レベル模試」(「全国統一高校生テスト」を含む年6回実施)は,共通テストと同一レベル・同一形式の問題を繰り返し出題している。ぜひ受験してほしい。受験後は,映像による解説授業も必ず受講し,解答に至るアプローチを体得して「理解の整理」を行うことが大切である。共通テストでは,これまで以上に論理的思考力,統計資料の読み取り能力を求める問題が増加している。本書や模試で実戦演習を重ねて,高得点につながる学力をのばしてほしい。実戦対応型の学習が,受験生の皆さんの合格につながることを心から願っている。

2021年11月 清水雅博 

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