大学受験|化学

共通テスト対策


東進 共通テスト実戦問題集 化学

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 本書は,大学入学共通テスト(以下,共通テスト)「化学」の対策問題集である。オリジナル問題5回分(共通テストと同じ出題形式・同程度のレベル)とその解答・解説が収録されている。

◆共通テスト「化学」とは
 共通テスト「化学」の傾向と対策(p.12)で詳しく述べるが,簡単にまとめると「高度な理解力や思考力を必要とする問題が多く難度が相当に高いテスト」と言うことができる。理系受験生の実質的な必須科目でありながら,センター試験の時代から「化学」・「物理」・「生物」の中で平均点が最も低い年がほとんどであることからも「化学」の難しさがわかるだろう。

◆共通テスト「化学」への対策
 まず必要とされるのが,基礎的な知識と考え方である。これが身につくと,全体の3割程度を占める基礎力を識別する問題に対処できるようになる。学校・塾・予備校の授業,本書・教科書・参考書・テキストなどを活用して身につけよう。この基礎的な知識と考え方に加え,共通テストで問われる能力は次のような力である。

①情報処理能力
 長文で書かれた資料や実験操作などから問題で問われている部分だけを短時間で切りとってくる力。この力がないと長文で構成された問題に時間がとられてしまう。
②複数の思考過程を経る問題への対応力
 設定が複雑で解答に至るまでに2~3回の換算と計算の過程を積まないと解けない問題が出題される。思考過程を1回こなすだけでは,解答にまでたどりつくことができない。このような問題への対応力が身についていないと,途中まで解けても正答にならずに時間だけをロスしてしまう。

 ①や②の力は,本書のような「初めて見る問題」から試験時間内に正答を導き出す訓練を繰り返し積むことで身につけるしかない。

◆本書の活用方法
ステップ1
 共通テスト本番と同じように60 分で解答し,解答をマークシートにマークするようにしよう(緊張感をもって問題に取り組むことが大切である)。

ステップ2
 採点を行い,解答・解説を読もう。このときに難しく感じる部分があれば,アンダーラインを引く・マーカーを活用する・ノートに書き取るなどの工夫をするとよい。また,解答・解説から苦手な分野・問題が見えてきたら,その分野を教科書・参考書などを活用して克服しよう。

ステップ3
 間違えた問題には,印・日時・反省点をメモしておこう。後日に解き直すことで,自分自身の成長を実感できるはずである。

 地道な作業だが,この作業を繰り返すことが得点力をつける王道である。頑張ってほしい。

◆最後に
 勉強をしていると,その途中にはつらいことがたくさんあると思う。そのつらさを乗り越えて最後までやり切ることで,皆さんが目標とする「共通テストでの高得点」に確実に近く。最後の最後まであきらめず,自分に自信をもって共通テストに臨んでほしい。応援しています。

2022年3月 橋爪健作

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