大学受験|地理

共通テスト対策


東進 共通テスト実戦問題集 地理B

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◆出題傾向から「オリジナル予想問題」を掲載
 本書は,大学入学共通テスト(以下,共通テスト)と同じ形式・レベルのオリジナル問題を4回分収録した共通テスト「地理B」対策の問題集である。
 「共通テスト」試行調査時に公開された「問いたい資質・能力」(「地理B」)の方向性を踏まえつつ,2022年度(本試験)および2021年度(第1日程・第2日程)の出題傾向・形式に合わせて作問した。

◆過去10年分の過去問演習を
 共通テスト「地理B」に関しては,これまでのセンター試験と大きな違いはない。共通テストが求める「基礎知識を基にした考察力や構想力」は,これまでのセンター試験でもしっかり問われている。
 そもそも地理とは,地の理(ことわり)(=地域性の理論)を追求する学問。地名や用語の丸暗記は,役に立たない。まず,共通テストの最も有効な対策は「過去問演習」である。それも単純に解きまくるのではなく,正解肢を選ぶ「道筋」を身につけてほしい。「なぜ,この答えなのか?」について,知識を振り回すのではなく,しっかり理由づけするトレーニングを重ねること。また,解説を熟読し,自分の「理屈」を修正・補完すれば,考察力はパワーアップする。正答以外の選択肢もていねいに検討すれば,基礎的な知識も増やしていける。センター試験を含めて過去10年分は演習しておきたい。

◆過去問演習→実戦トレーニングで得点力を鍛える
 地理は「直前に暗記すればOK」と思いがちで,対策を後回しにして過去問にすらなかなか手が出ないことが多い。共通テストだけでなく,国公立二次でも私大でも,過去問研究は最優先である。例えば,過去問に触れると,地名をたくさん覚えるような学習に意味がないことに気づく。地形・気候・産業・社会などのテーマ別に理屈を学ぶ「系統地理」で考え方を身につけたら,真っ先に過去問演習を始めてほしい。国や地域ごとの「地誌」の情報や知識は,演習と並行させて整理していこう。基本の理屈が先行していればグッと覚えやすくなるはずだ。
 このことに加えて,最新の傾向やテーマに慣れるために,ぜひ本書を活用してほしい。試験本番を想定した問題に取り組み,出題形式に慣れることで,さらに得点力がアップする。また,本書と同じく,東進「共通テスト本番レベル模試」(「全国統一テスト」を含む年6回実施)は,共通テストと同一レベル・同一形式の問題を出題している。ぜひ受験してほしい。
 本書も模試も,解き終えたら解説を熟読しよう。そのことで新たな知識とトピックを習得することができる。例えば,近年では,SDGs(持続可能な開発目標)に関連して,地球環境問題や資源・エネルギー,地域格差,保健衛生(新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延を含む)などの分野が注目されている。地誌では,ウクライナ関連。時事的な情勢はそのまま題材にはなりにくいが,ロシアと周辺諸国のような、馴染みの薄い地域についても手を抜かずに取り組もう。

 楽に得られる成果ほど後の役には立たず,苦しんで得た成果ほど人間を豊かにする。一度もやってない人と,一度やって忘れた人とでは,決定的な差ができる。消え去ったように見えて,ちゃんとあなたの掌には金の粒が残るはず。それが人生の宝物になるのだ。

2023年3月
山岡信幸

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