大学受験|現代社会

一問一答


公共 一問一答【完全版】

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 2025年度より新設される共通テストの公民科目「公共」で高得点を狙うには、単なる事項羅列型「一問一答集」では不十分! 社会における哲学・思想のキーポイント、制度・仕組みの理由や問題点などを押さえた入試実戦型の「一問一答集」でなければ、飛躍的な得点力アップは望めません。
 このようなコンセプトのもと、予備校の現場で数多くの合格者を輩出してきた著者の信念のもとに編集された全2,101問の「一問一答集」、それが本書です。「公共」試作問題、共通テストやセンター試験の過去問(おもに「現代社会」)などを分析し、そこに予想問題を加えた一冊になっています。特に、「受験生の弱点になりやすいもの」という観点からテーマ別に問題を分類してあります。このような“合格メソッド”が集約されているがゆえに、本書は【完全版】なのです。

◎「公共」という科目について
 「公共」は、2022年度より高校での学習が始まりました。18歳への選挙権・成人年齢引き下げなどを受け、これからの社会を主体的に担っていくために、現代社会の様々な課題を知り、考え、自ら選択・判断する「思考方法」や「観点」を養う科目です。
共通テストでは、2025年度より①「地理総合,歴史総合,公共」、②「公共,倫理」、③「公共,政治・経済」という形で科目が再編されます。「公共」は、①が大問4つで、配点は50点(2科目を選択)、②③は大問2つで、配点は25点です。
 「公共」では、社会で起きている出来事の背景や本質的な理解が問われます。制度・仕組みの「定義」「理由」「問題点」「対策」の4つのポイントとともに、現実の問題がどのような切り口で出題されるのかを知ることが大切です。本書では、問われるであろう「公共」的な課題をどう考えるかということを、一問一答に加えて、会話文の問題や図表問題などを交えて演習します。今後の出題傾向を知ることは、高得点を得るための必須条件となるでしょう。

◎本書の特長
 入試本番での実戦力と得点力を効率的にアップさせる本書の特長は、以下の通りです。

①基本事項と時事問題・テーマの融合
 まずは、頻出度(★★★)と(★★)を中心に、基本事項や重要なポイントを押さえていきましょう。試作問題や過去問などをもとに共通テストで求められる力を想定した予想問題に改題・新作しています。「新たな出題傾向や時事的なテーマには対応できないのでは」という不安は無用です。

②時代の流れの中で思索のテーマを理解し、比較する
 源流思想、中世・近代・現代と時代ごとに思索のテーマがあり、その解決を目指す哲学や思想が生まれています。まず、歴史的な流れに即したタテの理解を図ります。
 加えて、「自由」「幸福」「責任」「義務」「正義」「公正」などについて、時代を超えて、また洋の東西を超えて横断的に比較することが大切です。古今東西の思想家が共通する、あるいは異なる考え方を主張しています。共通テストでは、類似点や相違点を比較する問題が得点差をつけます。

③統計・資料データ問題にも対応
 共通テストでは、統計・資料問題が大きな得点源です。複雑でわかりにくい内容は、図表やフローチャートとして自然に理解できるように問題や解説を工夫しました。
 統計・資料問題を苦手とする受験生は多いです。数字を覚えることは重要ではありません。制度・仕組みを理解した上で、「現実にはどうなっているだろう」と考える際に必要なのが統計・資料です。経済成長率や完全失業率の推移、貿易収支は黒字か赤字かなどのデータをチェックして現状を理解するのです。

④「得点差」となる理由・問題点・対策など背景や流れを重視
 従来型の「一問一答集」では、単なる事項の暗記に陥ってしまいがちです。本書では、制度・仕組みがなぜ作られ、対策がどのように行われているのかといった背景や流れにこだわって問題を選びました。そこには、攻略のカギとなるという筆者の考えが込められています。
 「公共」の学習は、興味を持つことが第一です。ニュースで社会の大きな動きや新たな政策を知ったら、「何でこんなことが起こっているんだろう」「背景にある思想はなんだろう」と考えてみましょう。例えば、少子高齢化の問題はなぜ起きているのか、どうすれば解決できるのか。現実に起きていることの原因を探究する面白さを知り、その能力を高めていってほしいと思います。

本書刊行によせて
清水雅博

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