大学受験|数学
共通テスト対策
東進 共通テスト実戦問題集 数学Ⅰ・A〈3訂版〉
本書は,2021年から実施されている「大学入学共通テスト(以下,共通テスト)」数学I ・Aの対策問題集である。共通テストの形式をもとに作成したオリジナル問題5回分の問題とその解答解説を収録している。また,「はじめに」と各回の解答解説冒頭(扉)に,共通テストの全体概要や各大問の出題傾向に関するワンポイント解説動画の2次元コードを掲載した。
◆共通テスト「数学Ⅰ・A」の出題傾向
共通テストは,高校数学の教科書程度の内容を客観形式で問う試験と位置付けられている。高校数学の一般的な形式で出題されていたセンター試験のような問題も出題されるが,日常生活に絡めた問題や会話文からヒントを得る問題など,共通テストの特徴である数学的な思考力や判断力が必要となる問題も出題される。
◆共通テスト「数学Ⅰ・A」の対策
共通テストの数学は客観形式であり,日常生活に関する問題が出題される点などは国公立大の2次試験と異なるが,数学の試験であることに変わりはない。
よって,まずは教科書や教科書傍用問題集などでしっかりとした基礎力をつけること。これが共通テスト対策の第一歩になるだろう。
次に,共通テスト特有の問題(日常生活に関する問題,会話文から読み解く問題)に対応するための演習をし,その出題形式に慣れることが重要だ。
◆本書の活用方法
オリジナル問題の制作にあたっては,2022 年に公表された試作問題に加え,共通テストの問題を徹底的に分析。本番と同様の出題形式,傾向,難易度の問題を収録した。
本書を使って勉強する際には,まず70分の時間を計って問題を解いてみよう。問題を解き終えたあとは採点を行い,解答解説を読もう。間違えた問題,わからなかった問題については,教科書や参考書の関連する分野・単元を見直すことが重要だ(問題を解けない原因は,ほとんどの場合,教科書に掲載されている基本事項に抜けがあることだ)。
解けなかった問題は,1週間程度の時間を空けてから,解き直しをするとよい。解き直しをする際には,各大問を解くのに何分程度かかったかをメモしておこう。そうすることで,時間をかけすぎている分野,つまり,自分自身の苦手な分野がわかる。自分に合った時間配分を決めるとともに,苦手分野を重点的に勉強し,克服しよう。
受験生の皆さんにとって,本書が共通テストへ向けた最善の対策の第一歩になることを切に願っている。ぜひ本書を有効活用してほしい。
2024年6月
志田 晶