大学受験|現代文

レベル別問題集


新・現代文レベル別問題集6 最上級編

 上達は「上手な人のまね」をするところから始まる。しかし「文章を読んで理解する」という営みは、目に見えない。だから、上手な人のまねをすることが難しい。また、自分が上手に読めているのかどうかも、他人と比べられないのでわかりにくい。「ちゃんと文章を読もう」と言われても「ちゃんと読む」とはどういうことかがわからない。本書は、そこにメスを入れることを目指した。文章を読むことの得意な人が無意識的にしていること、文章を読んでいるときや設問を解いているときに考えていることを、できるだけ言語化、視覚化することを企てた。存分にまねてほしい。この本をやり通したとき、以前の自分とは違う自分を発見するはずだ。

著者 輿水淳一

 
 予備校講師として駆け出しの頃、僕は、なるべく単純に、なるべく機械的に答えを導き出せるような「読解マニュアル」作りに励んでいました。数年の歳月を経て一応それらしいものが完成しましたが、同時に「実際、こんなに単純に考えていないよな。何か現実離れしているな」という疑念が生まれていました。文章を読むとき、僕たちは本当にたくさんのことを考え、色々と迷いながら理解を深めていきます。本書では、そういった「頭の中」を示すことにこだわりました。この本には、ある意味「当たり前」のことが書かれていますが、それでも類書にはない新しさがあります。受験現代文を「読む」ということの本道に戻したい。それが著者の願いです。

著者 西原剛

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