教科書の基礎知識を基本とした図表・グラフ等への応用力が問われた問題が目立ちました。思考力を要する問題もいくつかありましたが、落ち着いて考えれば容易に正解できる問題でした。
◆近年の歴史問題の出題が多い
今、生起している政治経済現象はそれまでの歴史の結果であり、理解のためには歴史をたどる必要があります。単なる独立事象ではなく因果関係でつながった社会事象であることに注意しましょう。
◆時事問題にも注意しよう
国内外での社会事象について、大まかな理解でよいから絶えず関心を持ちつづけましょう。生きた政治経済に関心を持てるようになれば、理解も深まり身についていきます。『現代社会の最新時事』、『政経資料集』などにも触れておくと効率的な時事対策ができます。
◆無駄のない学習計画を立てよう
今から計画的に学習すれば高得点をねらうことは充分可能です。1年間の学習スケジュールを立て、着実に進んでいきましょう。
情報インプットとして『政経ハンドブック』(東進ブックス)を徹底して学習し、制度・仕組みの定義はもちろん、その存在理由、問題点、対策をしっかり押さえることが有効です。その上で、アウトプットとして『政治・経済 一問一答』(東進ブックス)でトレーニングを行うとよいでしょう。
東進のセンター試験本番レベル模試は、年間のカリキュラムでセンター試験と同一レベル・同一形式の問題演習を繰りかえします。積極的に受験して、自らの学習進度を測る物差しとして利用しましょう。
大問数、設問数、マーク数は変化なし。図表問題が増加した。
大問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
設問数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
マーク数 | 減少 | 変化なし | 増加 |
難易度 | 易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
形式面は昨年度と変化なし。グラフや図表を使用する問題は昨年より2題増え、8題だった。設問は経済分野が若干多かった。経済成長や社会保障を問う出題が目立った。出題テーマは景気循環、国民負担率と高齢化率、所得格差、明治憲法(大日本帝国憲法)と日本国憲法の比較、安全保障などであり、政治:経済は約4:5の割合だった。
年度 |
大問 |
出題分野 |
設問数 |
マーク数 |
配点 |
2014
|
第1問 |
戦後の日本経済 |
10 |
10 |
28 |
第2問 |
社会資本 |
6 |
6 |
17 |
|
第3問 |
経済分野 |
7 |
7 |
19 |
|
第4問 |
国内政治分野 |
7 |
7 |
19 |
|
第5問 |
国際政治分野 |
6 |
6 |
17 |
|
2013
|
第1問 |
福祉国家 |
10 |
10 |
28 |
第2問 |
労働問題、社会保障 |
6 |
6 |
17 |
|
第3問 |
民主主義、選挙 |
7 |
7 |
19 |
|
第4問 |
消費者問題、企業、市場 |
7 |
7 |
19 |
|
第5問 |
国際政治、国際経済 |
6 |
6 |
17 |
|
2012 |
第1問 |
日本の政治と地方自治 |
10 |
10 |
24 |
第2問 |
企業と経済学説 |
7 |
7 |
19 |
|
第3問 |
現代の国際経済とバブル崩壊後の日本経済 |
7 |
7 |
19 |
|
第4問 |
基本的人権と司法 |
7 |
7 |
19 |
|
第5問 |
国際組織 |
7 |
7 |
19 |
|
2011 |
第1問 |
市場経済 |
10 |
10 |
24 |
第2問 |
立法機構 |
7 |
7 |
19 |
|
第3問 |
地方自治と国際連合の機能 |
7 |
7 |
19 |
|
第4問 |
政府と市場の関係 |
7 |
7 |
19 |
|
第5問 |
財政、金融、社会保障 |
7 |
7 |
19 |
過去の平均点の推移
2013 | 2012 | 2011 | 2010 | 2009 |
---|---|---|---|---|
55.46点 | 57.99点 | 58.97点 | 59.16点 | 69.31点 |