設問別分析
《化学基礎》




第1問
問1 同位体に関する正誤問題。同位体に関する出題は過去に頻出であるので必ず確認しておくべき内容である。同位体と単体をしっかり区別できているか。また、原子量の求め方が同位体の正誤問題で出題されたのは初めてである。
問2 非共有電子対と共有電子対に関する出題。昨年度の化学基礎の第1問問4で電子式について出題されているが、化学式またはイオン式の電子式が正しくかければ対応できる。イオン式の電子式や共有電子対が2組だけという指示に迷った受験生も多かったのではないか。
問3 電子配置の模式図の説明に関する正誤問題。電子配置の模式図は近年、2008年度、2010年度(追試)、2011年度に出題されているので過去問対策は必須といえる。本問は2011年度の問3の類題である。同一周期元素の中ではイオン化エネルギーが最大になるのは希ガスであることに気づけばすぐに対応できる。
問4 化学結合に関する正誤問題。オキソニウムイオンの配位結合が成立すれば他の共有結合と化学的に同じものである事を問う化学基礎の中ではやや難しいものである。
問5 組成の異なる2種類の青銅から1種類の青銅の組成を求める計算問題。合計4.0kgの青銅中のスズについて算出し1.0kgに換算すれば楽に対応できる。
問6 ふたまた試験管を用い炭酸カルシウムと希塩酸から二酸化炭素を発生させ、二酸化炭素と石灰水の反応についての現象を答える8択問題。ふたまた試験管の使い方や捕集方法、および現象をすべて正しく答えるのは難しかったであろう。
問7 物質の分離操作に関する正誤問題。過去にもたびたび出題されているものである。易しい内容であり、時間をかけずに対応できる。

第2問
問1 ダイヤモンドに含まれる炭素原子の物質量を求める計算問題。カラットという単位に惑わされさえしなければ解ける。
問2 有機化合物の元素分析。「化学」まで履修した人に有利になる問題であり、「化学基礎」の範囲だけの学習しかしていない人には難しい。有機化合物が分子式で表されている選択肢と示性式で示されている選択肢が混在しており戸惑った受験生が多いと思われる。
問3 質量パーセント濃度をモル濃度に単位変換する計算問題。密度が1.0g/cm3で与えられており比較的解きやすい。
問4 中和滴定における指示薬を選択する問題。受験生が普段目にするグラフではなく表で与えられている点が新しく、解きにくい問題。
問5 塩の液性を判定する問題。酸性と塩基性を示すものをそれぞれ選ぶ。塩の液性の問題で2問出題している点が珍しい。
問6 酸化還元反応を含まないものを選ぶ問題。化学反応式でなく文章から選択するため、文系の学生には難しい。
問7 電池に関する語句選択問題。用語を3つ正確におさえていないと解けない。



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