【2020年度センター試験実施状況概略】

1月18日(土)、19日(日)両日で2020年度大学入試センター試験が全国689会場で実施された。大学入試センター試験としては今回が最後の実施となり、2021年1月から現在の高校2年生が受験する「大学入学共通テスト」が実施される予定である。
天候による大きな交通機関のトラブルはほとんどみられなかったが、会場・教室によっては会場担当者の説明間違いやオペレーションミスから一部の受験生を対象に試験時間が繰り下げられることがあった。
またスマートフォンでカンニングをしようとした受験生1名が全科目の受験無効処分となっている。
インフルエンザ等の病気などでの欠席者の追試験は1月25日(土)、26日(日)に実施される。


【志願者数等】
志願者数は557,699人と前年の576,830人から19,131人の減少となった。原因としては高校卒業見込者の減少(約14,000人の減少)という背景があり、特に現役生の志願者数は452,235人と前年の464,950人から12,715人減少となった。また既卒生についても3年続いた志願者増が減少に転じ、前年の106,682人から6,306人減の100,376人となった。これは、2019年度入試で私立大の合格者数が前年より増加したことにより、安全志向による入学者が増加し、既卒生の数が減少したことによる。現役志願率は43.3%と2019年度より0.7ポイント下降し、2年連続のダウンとなった。現役志願率が44%を下回るのは2017年度以来3年ぶり。参加大学・短大数は858大学と昨年度より6大学増加し過去最多となった。
本試験の受験者数は外国語が519,303人(受験率93.1%)で前年の538,603人(受験率93.4%)から僅かだがダウンした。

【出題内容の変化について】
冒頭でも記したが2021年1月から現在の高校2年生が受験する「大学入学共通テスト」が実施される予定である。2017年、2018年に実施された「試行調査」の問題では問題文自体が長文化して、文章読解力が前提となる問題が各教科で示された。また、文章表現だけでなく図・表なども含めた複数の前提事項や資料の理解力に基づき解答する力を求める問題が多く見られた。本年のセンター試験でも、一部に「大学入学共通テスト」を先取りするような対話形式での出題や図や表の読み取りに基づき考察して解答する問題が見受けられた。また、物理や化学などでは実際の実験や観察に基づいた問題が出題された。
各教科の詳細は「東進解答速報の設問別分析」を参照してほしい。
◆ 最近の社会の話題や実生活に関連する身近なテーマからの出題例
【現代社会】
東京オリンピック・パラリンピックの環境への配慮や費用負担に関する会話文形式の問題が出題。
また「理系」「文系」の区分という近年注目されているテーマについて扱った問題も出題された。
【倫理】
「人間は人工知能(AI)に仕事を奪われると思うか」という質問に対するアンケート結果のグラフを示し、日米の就労者のとらえ方の違いを読み取る問題が出題。

◆複数の素材から読み取り考察する出題例
【英語(筆記)】
点数が書かれた的にポールを投げる運動に関する調査について書かれた長文を読み、図と本文中の情報を読み取った上で、計算をさせてその答えを選択させる設問
【国語(漢文)】
漢詩の中で表現された住居の設備や周辺の景物の配置について正しく読み取り、その情景を四つのイラストから選択する設問

【難易度変化について】
<難化したと予想される教科>
英語筆記、リスニング、数学Ⅰ・A、数学Ⅱ・B、化学基礎、地学基礎、生物、地学
<易化したと予想される教科>
地理B、倫理、物理基礎、物理
※その他の科目は昨年並みと予想される。
実際の受験生の受験科目の選択率を勘案した加重平均(5教科7科目900点)予想としては 理科系556点(昨年比-19点)文科系549点(昨年比-21点)と予想される。
尚、同一教科の科目間で平均点の差が20点以上となった場合に実施される「得点調整」は本年度も実施されなかった。

※なお、世界史Bに出題ミスがあり、該当する問題については全受験生に得点(2点)が与えられることとなった。

2020年度 大学入試センター試験(本試験) 平均点一覧(最終発表)

平均点一覧表
平均点一覧表

センター試験の最新ニュース

共通テスト頓挫、独自入試で見えてきた「広がる大学格差」

NEWS ポストセブン

文科省による「大学入学共通テスト」改革が頓挫したことで、入試改革は大学自身の手に委ねられることになったが、今年はもう一つ、大学入試の実施において大きな事件があった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国公立8大学23学部で、後期日程の試験が中止になったのだ。

2020-05-13

受験者数、昨年比1万9126人減…大学入試センター試験

読売新聞オンライン

大学入試センターは6日、先月18、19日に行われた大学入試センター試験の平均点や受験者数を発表した。受験者数は52万7072人(昨年比1万9126人減)で、志願者全体に対する受験率は94・51%だった。

2020-02-06

【センター試験2020】追・再試験の正解を公表

ReseMom

大学入試センターは、2020年1月25日と26日に実施した2020年度(令和2年度)大学入試センター試験追・再試験の正解を公表した。追試験は4大学で実施、受験許可者数は278人。再試験は1大学の対象者47人のうち23人が受験を希望した。

2020-01-27

最後の大学入試センター試験が終了 来年から共通テストへ

NHK NEWS WEB

今回が最後となる大学入試センター試験は19日終了しました。来年からは、思考力などをより重視した「大学入学共通テスト」に切り替わります。今回で最後となる大学入試センター試験は、全国689の会場で19日までの2日間行われ、50万人以上が受験しました。

2020-01-20

センター試験、神戸女子大での時間不足 実際は40秒超

神戸新聞NEXT

大学入試センター試験会場となった神戸女子大(神戸市須磨区)で19日、47人が受験した数学(1)の試験開始の合図が遅れた問題で、 同大は20日、当初25秒間とした試験時間の不足が、実際は40秒以上だったと明らかにした。

2020-01-20

大学入試改革、仕切り直し 2020年の教育展望

日本経済新聞

2020年は大学入試改革の仕切り直しに向けた議論が活発になる見通しだ。大学入学共通テストでの活用・導入の見送りが決まった英語民間試験や記述式問題の今後の扱いなどが焦点になる。

2020-01-05

共通テスト記述式、検討当初から懸念 文科省の識者会議

朝日新聞

大学入学共通テストで導入が見送られた国語と数学の記述式問題について、文部科学省が、非公開の有識者会議で検討を始めた2016年当初から、短期間に厳正な採点ができるか懸念していたことが、公表された議事概要などから明らかになった。

2019-12-28

混乱続く、大学入学共通テスト 現役高校生は怒り心頭

毎日新聞

大学入試センター試験に代わり、2020年度から始まる大学入学共通テストを巡り、混乱が続く。実施まであと1年余と迫るも全容が固まらない事態に、受験「元年」世代の高校2年生は「勉強に集中できない」と怒り心頭だ。

2019-12-26

大学入学共通テストの「公平性」議論がどうしても的を射ない真因

ダイヤモンド・オンライン

共通テストへの記述式導入を断念 そもそも「公平な入試」とは何か 以前、2020年度から実施される大学入学共通テストにおいて、英語民間試験の採用が延期になったことを考察する記事を書きました。それに続く形で12月17日、同テストで検討されていた国語と数学への記述式問題導入までも見送りが決定しました。

2019-12-20