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広島県 私立 広島学院高等学校 卒
東京大学 理科三類

川上 雄大くん

■共通テスト得点 838点/900点

■共通テスト得点選択科目 物理 化学 地理

前期試験得点
(自己採点)
  英語   数学   国語   物理   化学  
開示得点 79 68 32 51 43 =273/440点
自己採点 65 20 35 30 30 =180/440点

■受験した感触・・・ 数学1完、1日目終了時点で不合格を確信した

  第1回(6月) 第2回(8月) 第3回(10月) 最終(1月)
東進ハイスクール
東大本番レベル模試
志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定 志望学類 判定
理科三類 B 理科三類 A 理科三類 C 理科三類 B

数学に頼らない安定した戦い方で

■受験全般でうまくいったことや思うようにいかなかったこと、勉強法について教えてください。

総論

 私は決して天才ではなく、ただの凡人です。少しの運と周囲の環境に助けられてここまできました。国際○○オリンピックで金メダル!とか、高1高2の時点ですでに理三A判定!とか、そんな天才たちの才能には憧れがありますが、私とは縁遠い存在でした。それでも人並みよりちょっと多く勉強すれば対等に戦える世界が大学受験なので、そういう面ではとても楽しかったです。今年理三に受かった友達にもいろんなタイプがいます。皆さん天才なのは間違いないですが、その中でも才能が輝いている人、それとも血のにじむような努力で合格を掴んだ人。私には才能がないから無理だ……と諦める必要はありません。実際凡人の私でも受かったのだから、誰にでも合格の可能性があると思います。だから少なくとも共通テストが終わるまでは、志望校を下げたりすることなく、第一志望に向かって努力するのが良いと思います。
 受験生の皆さんは、残された時間の中で、自分に合う勉強法を、自分の身と時間を実験台にして試すことしかできません。万人に共通の、「このルートをやれば誰でも理三に受かる!」という理想論は虚構に過ぎず、残された時間の中で自分に合うものを探していくしかありません。だからこそ、様々な人の経験が載っている体験記に価値が生まれるんだと思います。

 東大受験について述べると、合格者は二つのタイプに大別されます。数学で稼ぐ受かり方と、数学で稼がない受かり方です。あくまで目安ですが、理三でいうと、合計300として英-数-国-理で、前者は70-100-40-90、後者は95-60-50-95という感じです(本番では到底取れませんでしたが)。もちろん、入試は一発勝負ですが、10回受験することを考えてみましょう。10回受けて10回受かる天才は置いといて、科目の安定度から考えると、前者はおそらく6~8回、後者はおそらく8~9回受かると思います。私の場合、科目の安定度は、英≧化=国>>物>>>>数でした。夏まで私は数学で稼ぐタイプだったのですが、このことを鑑みて、夏以降は数学で稼がず、英理で稼ぐ戦術に切り替えました。秋以降の模試はほぼ毎回数学で90近く取れていたので、数学で稼げるかもと魔が差したりしましたが、蓋を開けてみれば1日目の数学で1完という始末で過去最低点を叩き出し、2日目の科目で立て直して合格できたので、この切り替えが功を奏しました。本番で90取る戦略で勉強していたら、間違いなく落ちていました。もちろん、毎回数学で100点以上を叩き出せる方は前者でよいでしょうが、凡人の私には、安定して受かるということを考えれば、後者の方が安全でした。数学の勘を失わないようにしつつ、英理に時間をかけることが、合格への近道だと思います。最後に、凡庸論ですが、苦手科目は作らないようにしましょう。得意科目の一点賭け、特に数学は先述の通り本当に危険です。リスクなくして成功なしとは言いますが、受験では安定が一番です。

各科目について

  • 英語

高2までは90近く取れていたけれど、高3になって触れる時間を減らすと一気に下がりました。直前期にはリスニングを1.5倍速で嫌というほど聞き、なんとか本番では1ミスで抑えることができました。結局帰国子女には敵わないけれど、純ジャパでも頑張れば80は取れると思います。ここで差をつけられると一番痛手。

  • 数学

夏までは一番ウエイトをかけていたけど、夏以降ほとんど勉強していません。結局確固たる勉強法は分かりませんでした。易問を落とさないことが最善策です。

  • 理科

盤石な基礎さえあれば、あとは演習量が全てなので、やればやるだけ伸びます。100越えも十分可能です。

  • 国語

現代文は東大特進コースで定期的に演習し、古典は共通テスト直前や二次直前詰め込んでいました。そのおかげで共通テストも二次も点は伸び悩みました。受験生の皆さんは、私を反面教師にして、定期的に古典に親しむのがいいと思います。学校の定期試験に真面目に取り組むだけで、大きく結果は変わると思います。

■東進東大特進コースについて

東大特進コースについて

 私のような地方の東大受験生にも、高い質の授業を提供してくださる素晴らしいシステムです。利用しない手はないと思います。ですが、当然のことながら個人によって講師の合う合わないはあるため、とりあえず最初のうちにいろいろ受講してみて、自分に合った講座を継続して受講するのがいいと思います。
 私も様々な講座を取り、結局最後まで受講したのは、現代文(林修先生)、数学の真髄(青木純二先生)、物理(苑田尚之先生)、化学(大西哲男先生)の4つでした。林先生や苑田先生、青木先生はおそらく多くの方が言及されていると思うので、大西先生について述べます。己は高2までずっと化学が苦手だったのですが、大西先生の講座を受けて化学が好きになり、点もみるみるうちに上昇しました。テキストの質が良いことはもちろん、板書がとにかく綺麗です。背景の事情まで丁寧に説明してくださり、直前期には過去問で50近く取れるようになりました。私のように化学が苦手な方は、一度受講されてみてはいかがでしょうか。

東大本番レベル模試について

 他塾の模試に比べて、回数が多く良問が多いです。この模試でA判定を取れたときの快感は筆舌に尽くしがたいです。受験期のモチベの一つになっていました。直前1月にあるのも大きな魅力です。

■後輩への一言アドバイス、入試を終えて思うこと。

 受験は決断の連続です。まずどこの大学を受けるかの決断に始まり、○○の参考書をやるだとか、逆に○○をやらないという決断も然りです。小さなことで言えば、今から勉強するか、スマホを見るかというのも決断です。全ての決断で最良の選択肢を取らないと落ちるということはありません。受験は、正しい決断をできるだけ多く生み出すことに尽きます。決断に自信を無くし、不安になることはもちろんあります。その中で他人を頼ることはとても大事なことだと思います。対話を通じていろいろな見方を知り、最終的に自分が判断することで、正しい決断が増えていきます。頑張ってください。