• 東進タイムズ 2020年12月01号

日本史 金谷俊一郎先生の学習アドバイス

日本史
金谷俊一郎先生

入試頻出事項に的を絞った授業と、「表解板書」と呼ばれる独特の切り口の板書は、受講生から圧倒的な信頼を得る。また、日本史用語の意味の理解と時代把握に重点を置いた授業は、知的好奇心をくすぐり、歴史の本質をさりげなく提示する。それは、今後のより深い研究への導入にもなり得るものである。

高3生

おそらく、多くの受験生が初となる大学入学共通テストに対して不安を抱いていることでしょう。ただ、不安なのはあなただけではありません。やるべきことはただ一つ、日本史の実力(=理解力)をつけること。何となく暗記で乗り切ってきたところを潰していくことが重要で、一問一答の逆利用をおススメします。まず、基本的な用語を説明できるかどうかを確認した後、その用語を理解しているかどうか、自分に問いただします。曖昧な理解をどんどんなくしていく作業です。

過去問のない共通テスト 本番レベル模試の復習が有効

問題が解けない理由は大きく分けて二つ。一つは歴史事象を理解していない場合、もう一つは理解していたが問題を解くことができなかった場合です。前者はテキストやノートなどを使って理解していくことが重要です。後者は正解に至るプロセスを学ぶ必要があるので、いきなり解説を読まないで、なぜこの答えになるのかを考えてください。自転車に例えていうなら、最初はコマつきの自転車に乗って、だんだんとコマを外していく過程に似ています。

なぜその答えになるのかを考える作業を何回も繰り返していくと、解答を見なくてもその問題の解答に至るプロセスがわかるようになります。つまり問題が解けるということになるわけです。この練習を今まで受験した「共通テスト本番レベル模試」の問題で総復習しておくとよいでしょう。

高1生・高2生

「もう少し早く土台を固めていればこんなに苦労しなくても良いのに」。入試直前の受験生を見ていると、よく感じます。土台とは基礎です。基礎とは日本史のなぜと流れを理解すること。この理解には一定の時間がかかります。例えば「勘解由使」という言葉をただ覚えるだけだったら、数秒で暗記できるでしょう。ただこの言葉がどういうものであるか、誰がどの時期にどのような理由で設置してどのような役割を果たしたのか、結果的に効果の有無までを理解するには、一定の時間が必要です。今は、このような時間のかかる勉強をして、土台となる基礎を固める時期です。

忘れてしまうから無駄?鍛えるべきは理解力

高2生・高1生からよく聞かれるのが「今覚えても受験まで覚えていられない」ということです。もちろん今暗記した内容を受験まで暗記し続けるのは、ほぼ不可能です。では、今は日本史をしなくてもいいのでしょうか。

日本史の試験は記憶力を試す試験ではなく、理解力を試す試験です。日本史を理解していれば自然と用語も覚えられ、仮にすべて覚えられなくても覚えやすくなります。今はとにかく暗記をしようと思わないで一つひとつの歴史事象について理解することを心がけてください。授業を受けたり『なぜと流れがわかる本』(東進ブックス)などで歴史事象をしっかりと理解するという態度をとってください。