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公民 執行康弘先生の学習アドバイス

公民

執行康弘先生

執行康弘先生

変化の激しい時代の先を捉え、そのポイントを的確に反映する授業センスは抜群。心地よいテンポの語りと流れるような板書で、重要事項が一目でスッキリと整理される。受験の範囲に留まらず、社会人対象の講座を担当することもあり、教科に対する群を抜く専門性に裏打ちされた授業は必見。自ら努力することをいとわない先生の姿勢は、キミの人生も豊かにするだろう。

高2・1生 のキミへの学習アドバイス

求められるのは「知識」と「読解力」

初の共通テストでの政治経済の平均点は、得点調整が行われるなど、かなり低いものでした。これは知識のみを問う問題が減少し、知識を前提とした読解力や応用力が試される問題が出題されたことが要因の一つです。具体的には、第2問・問6のようにそれぞれの時代における政治体制の知識を前提とし、各特徴を図の中に位置づける問題がその例です。ただ用語を暗記しているだけでは、対処できなかったのではないかと思われます。

それ以外にも空欄に入る適切な文章を論理的に組み立てる問い、表の解釈を読み取る問い、条件をもとに適切な解答を選ぶ問いなど、出題形式が多様化し、さまざまな視点から受験生の知識、理解が試されていました。

これらの問題に対処するために必要な力は、政治経済の知識と読解力です。ほとんどの問題は「政治経済の知識があること」を前提としています。まずは教科書を熟読することで知識の定着を図りましょう。また、ただ用語を暗記するだけでなく、例えば「なぜ選挙制度はこのような仕組みになっているのか」など、自分で考え、問いかけることを意識してください。

次に読解力。共通テストでは時間内に正答を導く情報処理能力も求められています。これらに対処するためには、何が問われているのかを正しく読み取り、それに基づき解答のプロセスを論理的に組み立てる力、すなわち読解力が必要です。読解力を高めれば、解答速度、情報処理能力も向上します。そのためには良質な問題を数多く解くことが必要となるので、東進模試を活用し、実践の場で鍛えていきましょう。

教科書をベースに憲法の理解も深める

今回の共通テストの政治経済では、日本国憲法からの直接の出題はありませんでしたが、政治分野の基礎は憲法。教科書を読むことと平行しながら憲法の条文を確認してください。

また政治経済では時事的な問題が出題されていました。時事的な問題と言っても常日頃から新聞やニュースを見聞きしていれば十分に対応できるレベルです。日々の情報に関心を持つ習慣は身につけてください。

最後に公民に苦手意識を持っている人は、中学公民のやり直しをおススメします。時間がある今だからこそできることです。苦手意識がいくらか和らぎますよ。