• 東進タイムズ 2021年8月01号

数学 澤村光弘先生の学習アドバイス

数学
澤村光弘先生

パターンやテクニックの丸暗記とは正反対の、体系的に解法を掘り下げていく授業を展開する。先生の熱くパワフルな語りの波に乗れば、論理を的確に踏まえて自分自身で考える力がつき、数学の世界で自由自在に振る舞えること間違いナシ! 数学を楽しみたい君にピッタリ。

高3生

数学Ⅰ・A/Ⅱ・Bが入試範囲の生徒(主に文系)は、すでに全範囲の学習を終えているはず。教科書の章末問題レベルで詰まる分野は要注意です。この分野を克服することが最優先。数学Ⅲまで出題される理系の生徒は、数学Ⅰ・A /Ⅱ・Bについては文系と同じ対応です。数学Ⅲについては、微積分の計算と、基本かつ重要な問題は押さえておきましょう。

数学の入試問題は融合問題が多く、苦手な分野があると、チャレンジさえできない問題が多発します。理系で、数学Ⅲの学習スピードが遅い人は、まずは数学Ⅰ・A / Ⅱ・Bの問題に絞って過去問演習を行いましょう。各自、学習状況や好みがあり、やり方はいろいろ考えられます。例えば、以下はどうでしょうか。

①連続した複数年度の過去問に取り組む。志望校の大まかな難易度がわかります。しかし、易しい年でも全くできない人がほとんどでしょう。落ち込み焦ってしまうのは、逆によくありません。現実を受け入れ、「今が底やから、上昇しかないやん」と思えばいいし、それが事実です。

② ①で取り組んだ問題を分野別に理解し納得できるまで徹底的に復習しましょう。少しでも疑問があれば周りの助けを借りよう。抜けている事項があれば基本に戻って補強。

③さらに年度を広げてまとめて①、②と同様に実行する。

上辺だけの過去問演習は意味がないだけでなく、時間が取られるだけで有益ではありません。「理解し納得できるまで徹底的に復習する」ことが絶対条件です。

受験のプロセスは社会のプロセスでもある

模試を受ける際、”実際の入試会場にいるのだ”と、最大限のプレッシャーを掛け、自分自身を緊張させることが重要です。その状況でも、「今持っている力を全力で出すことができたか?」「時間も上手く配分できたか?」をチェックしてほしい。模試を通じて、弱点も発見できます。

8月22日(日)「第3回共通テスト本番レベル模試」は、教科書の章末問題レベルがスラスラ解ける人は80点を取る実力を持っている。成績が芳しくなかった場合は、何が原因なのかを真正面から考えること。

受験勉強は無駄という人がいてはるし、仕方ないと割り切ってはる人もいるけど、間違いやと思うで。①志望校を決める、②現時点での実力を把握し、希望的観測を排除して、合格への道筋を論理的に立てる、③ ②に基づいて、粘り強く、精進する、④合格!

君たちが実社会に出て、やりたいことや仕事を達成させようと決めたとき、全く同じプロセスを踏むはずやで。受験は将来のええ経験なんや。

高1生・高2生

この夏、数学の好き嫌いに関係なく、勉強の成功体験を得てほしい。そうすると、どんどん前に進めるよ。

数学が大嫌いな人は、少しでもできそうな予感のする分野を選んで、教科書の本文をじっくり読みながら手を動かそう。理解できるまで辛抱強く繰り返す。少しでも疑問があれば周りの助けを借りよう。次にその直後の問題を解いてみると、「できるやん!」これを繰り返す。そうすると、難しそうな問題にチャレンジしたくなる。解けなくても気にしない。解説・考え方を見て再度チャレンジ。できないときは解答をじっくり読みながら手を動かそう。「なるほど、こうやるんか」を自分のものにする。時間をおいて、再度チャレンジ。完璧に解けなくても気にしないこと。「やれば、前に進むやん!」これです。

数学が嫌いではない人へのアドバイス。高2生は、大学受験を考えると弱点を作りたくないので、やや苦手な分野の教科書の基本問題からスタートし章末問題までを、“論理的に考える”ことを意識して解こう。そうすると、「この分野、なんで苦手やったんやろ?」となるはずです。次に、苦手分野に移ろう。高1生は得意分野の少し難しい問題にチャレンジ。できなくても気にしない。“じっくり考えることのおもしろさ”を経験しよう。

数学が好きな人は、気の向くままに難問にチャレンジし、あれこれと思考を巡らせればええよ。

周りを動かす論理性を身につける

夏休みは時間があるんやから、焦らず、成果を早急に求めず、じっくり取り組んでや。なんで勉強せんとアカンのん? ええ大学出てええ生活をしたいから。これ、なんや悲しいなあ。将来“やりたいこと”に出会えたとき、「やりたい、やりたい」と叫んでいても周りの人は動いてくれない。“なぜ、やりたいのか”を理路整然と説明する。そうすると、周りも動いてくれる。では、その論理性をどう養えばよいのか。もう、わかるやろ。勉強でしょう。数学だけでなく、すべての教科を通じて論理性を養ってください。