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数学 澤村光弘先生の学習アドバイス

MATH

数学

澤村光弘先生

澤村光弘先生

パターンやテクニックの丸暗記とは正反対の、体系的に解法を掘り下げていく授業を展開する。先生の熱くパワフルな語りの波に乗れば、論理を的確に踏まえて自分自身で考える力がつき、数学の世界で自由自在に振る舞えること間違いナシ! 数学を楽しみたい君にピッタリ。

高3生 のキミへの学習アドバイス

直前になって、やり残したと思うことがたくさんあり、焦っていることでしょう。しかし、焦ることが一番よくないことです。焦ると勉強に身が入らないことは経験しているはずです。ないものねだりをしても仕方ありません。“持っているものを試験ですべて出し切ればよい”、これだけです。

具体的には、次の三つを実行してください。
①共通テストの試験時間に合わせた生活パターンに切り替える。夜型は禁物です。例えば数学はお昼前後にあるから、その時間に数学の勉強をして、脳に「お昼前後は数学やで!」と思い込ませるのもよい。
②共通テスト対策で解いた問題で自信のない(苦手な)問題をもう一度復習する。
③過去問(一年分しかないが)や共通テストに対応した模試の問題を、時間を10~20分程度短縮して解く。その際、「長文や会話文は、誘導に従い、重要な部分を素早く押さえる」こと、また「すべての問題に時間を配分する」ことを忘れないように。特に、考えにくい設問はパスして次の設問に行くことも試験では重要です。本試験でも同様にしてください。

自分を信じて受験に臨む

自作のノートとお気に入りのテキストが守り神です。共通テスト前日は、苦手分野を中心にそれを眺め、いままでの努力を思い出し、自分を褒めてやってください。夜、眠れないでしょうが、気にする必要はありません。目を閉じて深呼吸をし、リラックスすれば十分です。当日は、「これまで頑張ってきたんやから、大丈夫」を胸に、試験会場に向かってください。

二日間の激闘終了後、試験の出来がどうであれ、自分自身に「ご苦労さん!」と声掛けをし、褒めてやってください。翌日から、国公立二次・私大対策をスムーズにスタートできるはずです。“共通テストのような親切な誘導”がない問題に頭を切り替えてください。出願大学の決定後は、志望校対策に邁進するのみです。

自分を信じて、受験する。上手く行けばそのまま突っ走ればよい。失敗すれば悲しさ・悔しさで絶望感に襲われることもあるでしょう。人は失敗を乗り越えて初めて、他の人の悲しみ・悔しさを感じ取れる“魅力ある人間”に成長します。失敗に直面したら「魅力ある人間への第一歩なんや」と思えばいいのです。

高2・1生 のキミへの学習アドバイス

新高3生にとっては受験まで一年。長いようで実は短いですよ。学校の勉強を除いて、勉強できる時間は、およそ(毎日平均6時間)×365日=2190時間≒90日で、このうち、数学に充てることができる時間を考えると......。しかし、プレッシャーでなく、「さあ、やろう」とポジティブに捉え、まずは基礎固めです。数学Ⅱ・Bまでの総復習を始めましょう。苦手分野でも教科書レベルをマスターすることが目標です。修了の目安は春頃ですが、これは人により異なります。なにより焦らないことが重要です。

新高2生は、相性のよい分野を選んで、基礎からスタートし、ゆっくりと焦らず、その分野を得意分野にしてください。この過程で「やればできるやん!」という成功体験を得て、数学がおもしろくなればこっちのもの。そうすれば、苦手分野にも果敢にトライできるようになるよ。

勉強の目標は現状を認めそれを乗り越えること

共通テストでは、純粋な数学力を問う問題のほかに、社会的な事柄や会話文など長文になる問題が出題されます。長文問題には慌てふためくでしょうが、「共通テスト同日体験受験」などを経験し、あらかじめ心構えをすることが重要です。

模試を受ける目的は、成績に一喜一憂せず、苦手分野を確認・再発見することです。できなかった問題に集中して復習に取り組んでください。でき具合に応じて、「教科書の基礎からやり直すのか?」「教科書の応用問題レベルからスタートすればいいのか?」などが見えてきます。

現状を認め、「普段ならできるが、舞い上がってしまった」などの醜い言い訳はしないこと。“すべてを受け入れてこの状況を乗り越える”ことが勉強の究極の目標であり、実は人生の究極の目標でもあるのです。

どの教科でも丸暗記すれば、目の前の定期テストは何とかなるでしょう。しかし、実力テストでは?学習意欲がなくなり、その教科を放棄することになる。最悪のパターンです。

勉強を通じて、『論理的に物事を考えれば実力がつく』ことを経験し、『考えることのおもしろさ』を実感して欲しい。