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日本史 井之上勇先生の学習アドバイス

日本史

井之上勇先生

井之上勇先生

語りかける口調はとても穏やかだが、緊張感のある厳しい指導で定評がある。しかし、その厳しさは生徒の成長を思ってこそであり、講義は人気を博している。つねに生徒と同じ目線に立ち、入試問題に対する的確な思考法を教えてくれる。気がついたときには、ダイナミックな歴史の流れが一本の糸につむがれ、連綿と輝いているはずである。

高3生 のキミへの学習アドバイス

現役生は「未習部分はない」と自信を持って受験できないことが多いようです。戦後史や文化史(特に近現代)など、本当に抜けている部分がないか今一度最終確認をしましょう。そうした積み重ねが「一日1点アップ」につながります。そしてすべての時代・分野において、「自分史上最高レベル」に仕上げたうえで受験会場に向かってください。具体的には、①模試の見直し②使い慣れた問題集の再確認③教科書記述で盲点となっている部分の確認などを行いましょう。

最も重要なのは、「自分を信じること」です。不安なのは誰でも同じです。「自分なら大丈夫」と思えるようになるためには、やはり「基本的な情報は把握できた」といえるかどうかでしょう。苦手な時代・分野を把握し、その部分を重点的に確認することを優先してください。長い間受験勉強に取り組んできたわけですから、「最初から最後までもう一度確認」するという無謀な計画を立てる必要はありません。

また、出題頻度が低いと思われる事項を、新たに直前に把握しようとすることは、回避すべきです。難問をいくつ正解にできるかよりも、基本・標準レベルの問題の失点をいかに少なくするかに重点を置きましょう。

努力の先には結果が必ずついてくる

第一志望の大学に合格することは、重要なことです。しかし、それ以上に、本番までに全力を出し切った、これ以上努力したことはないといえる毎日を過ごしたかどうかが、もっと重要なのかもしれません。「あの時、あれだけ頑張ることができた」と将来胸を張って言える、この受験の時期は、みなさんの未来において、困難に直面したときに大きな武器となるはずです。努力の先には結果も必ずついてくると信じて、最後まで歩みを止めず頑張ってください。

高2・1生 のキミへの学習アドバイス

日本史の全体像を把握することを優先しましょう。教科書の目次のページを開いて、①どのように時代区分がなされているか②それぞれの時代は、さらにどのように整理されているか③小項目にはどのようなタイトルがつけられているか、などを最初に確認したうえで、全体のなかのどこを学習しているのか、常に意識するとよいでしょう。それは、「まだまだ時間がある」と思っていたら、半年、一年が過ぎていたなどといった事態が生じないようするための措置です。全体を把握すれば、いつまでに何を行わなければならないのかが、自ずと見えてくるはずです。

小さな目標を立てて確実に実現していく

私の娘を見ていると、高校生活は本当にあっという間に過ぎてしまうと肌で感じています。早く始めたほうが有利だと、誰もが気づいているはずですが、学習の習慣を身につけることは、容易ではありません。そこで、例えば、「教科書○ページは確実に精読する」などといった、小さな目標を立てて、それを確実に実現していくことを目標にしてはどうでしょうか。確実に毎日できそうなことを決め、実現させていけば、効果が得られるはずです。