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生物 山口学先生の学習アドバイス

SCIENCE

生物

山口学先生

山口学先生

「生物の楽しさを教えたい」という熱き夢を持ち、時には笑いとユーモアを交えた講義は、多くの生徒から大好評。整理された綺麗な板書は、授業後の復習にも役立ち、生命現象の理解を深めてくれる。生命現象の生じる理屈を追求した授業であると同時に、生物の面白さを体感できるはず。

新高3・2生 のキミへの学習アドバイス

生物は暗記科目ではない応用力・思考力が問われる

今回の共通テストでは生物・生物基礎ともに知識のみで解ける問題がほとんどなく、共通テストの方針である教科書の基本的な理解を基に問題を解決していく知識の応用力や、思考力を問う問題が多く、かなり難化しました。『生物基礎』では読解力や思考力を問う問題が多く、また光学式血中酸素飽和度計(パルスオキシメーター)など身近な生物学に関連する問題が出題されました。『生物』では本質的な情報を見いだす読解力、実験結果に対する解析力、現象を分析的・総合的に考察する思考力を問う問題が多く、学習した知識を活用する問題が中心でした。

『生物基礎』では知識が身近な生物学にどのように関連するかの意識を高め、丸暗記ではなく『なぜ』という疑問を持って理解を深めましょう。『生物』では基本事項を押さえつつ周辺事項を体系的に結びつけて理解を深め、多くの実験考察問題を解いて、知識の活用方法と思考力を身につけてください。生物基礎・生物とも早めに全範囲を終わらせて、演習問題を多く解いて学習した知識をどのように使うかなど解法へのアプローチの仕方を身につけることが共通テストの最大の攻略方法です。

『なぜ』を意識して本質的な理解を

これから生物を勉強する時は、常に『なぜ』を意識すると内容を理解しやすく、丸暗記ではない知識と思考力がつきます。『なぜ』を意識して教科書の生命現象や用語を覚え、最終的にはその内容や用語が説明できるか、関連する周辺の知識を言えるか確認することで、その内容が知識として身についているかがわかります。また共通テストや二次試験では考察問題を解くための思考力が必要です。思考力をつけるには教科書のグラフの形や、実験の結果をただ単に覚えるのではなく、『なぜ』このようになるのかを普段から考えるようにし、考察問題などを解くときには『どのように知識を活用すれば解答を導けるか』に意識を向けてみるとぐっと思考力がつきます。

今の時点で、押さえておきたい学習項目は『生物基礎』の『遺伝子』と『生物』の『生命現象とタンパク質』。DNAやタンパク質はほとんどの分野に関連する内容なので、これらの分野を十分に理解しておくとこれからの受験勉強にかなり有利となります。