共通テストの得点調整、25年から変更へ 「スタナイン」を活用

山本知佳
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 大学入試センターは16日、大学入学共通テストで、科目間で平均点がひらいた場合に行われる得点調整の方法を変更する方針を示した。有識者会議の提言を受け、科目構成や内容が大きく変わる2025年1月の共通テストから変える。従来よりも得点調整の対象が広がるため、調整するケースは増えそうだ。今後、意見を募り、来年6月に正式に決定する。

 現在の得点調整は、教科の中で科目間の平均点が20点以上ひらいた場合に、差が15点となるように行われている。

 有識者会議の提言は、現行のパターンに加え、科目間の平均点の差が15点以上かつ成績の段階表示(スタナイン)が同じ段階での得点差が20点以上生じた場合、得点調整を行うというもの。スタナインが同じ段階での点差が最大15点となるように調整する。

 スタナインは、受験生全体の中でのおおまかな位置を9段階で示す。上位4%に入ると「9」、同11%に入ると「8」などとなる。21年の共通テストから導入され、成績開示の際などに受験生や大学に示されてきた。

 同センターによると、平均点の差が15点程度であっても、科目ごとに得点分布が大きく異なっていた場合、スタナインが同じ段階での得点差が20点以上になることがある。この変更によって、より細かい得点調整が可能になるという。同センターの小野賢志試験企画部長は「様々な立場の方の意見を聞き、受験者の公平感が保たれる方法にしていきたい」と話した。

 意見募集は専用のフォーム(https://forms.gle/V92bWBFrsa7Wv93aA別ウインドウで開きます)で行う。2月7日まで。(山本知佳)

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