大学受験、環境の格差に配慮を 休校長期化で有識者
文部科学省は14日、2020年度開始の大学入学共通テストを巡る検討会議の5回目の会合を開いた。新型コロナウイルス感染拡大による休校で教育環境に格差が出ているとして、委員からは20年度の受験生への配慮を求める意見が相次いだ。
日本私立中学高等学校連合会会長の吉田晋委員は「先のことを考える前に、今の高校3年生をどう救済すべきか、文科省には考えてもらいたい」と強調した。
同省が13日発表した調査結果によると、公立高校の再開状況は緊急事態宣言対象の7都府県では0%、それ以外では55%だった。私立高校は7都府県で4%が再開していた。受験生や保護者からは「平等な条件で大学入試に臨めないのではないか」と懸念の声も出ている。
全国高等学校長協会会長の萩原聡委員は「秋からはAO入試や推薦入試も始まる予定となっている。全国での学習状況にばらつきがあるのを学生は不安に思っているので、早急な対応を求めたい」と話した。
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